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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年1月15日

(出典:JAXA)
その1

今日の午前中はISSロシア区画の火災検知システムについて学びました。
検知器の種類や配置、コントロール方法について教室で学んだ後、モックアップに移動して学んだ知識をこの目で確認していきます。

モックアップに移動中、民間で宇宙飛行士を目指されている高松聡さんと偶然お会いしました。
ちょうど施設見学をされていたところでした。
星の街の訓練センターで日本の方とお会いすることは滅多にないので、何だか不思議な気分です。

「お互いに訓練頑張りましょう!」

と励まし合いました(^^)

午後は明日のシミュレーション訓練の事前ブリーフィングです。
明日はISSとのランデブー部分をシミュレーションする予定です。
またその模様をレポートしますね。


その2

既にニュースで報道されていますが、日本時間14日夕方、ISSでアンモニア漏れの可能性を示すデータが検知され、安全のためクルーがロシア区画へと避難するという事態が発生しています。

私はお昼休みにその第一報を知りましたが、今日は終日訓練だったため、さきほど帰ってきて、ちょうどNASA TVでのマイク・サファディーニ ISSプログラムマネージャーのインタビューを観たところです。

現在の状況をまとめると以下の通りです
・クルーは全員ロシア区画に避難し安全である
・アンモニア漏れの可能性を示すデータは、センサーもしくはコンピューターの不具合により引き起こされた誤報である疑いがあり、地上の管制チームが今後の対策を検討している

人体に有害なアンモニア漏れは、ISSで想定されている3つの緊急事態の1つに該当します(詳しくはリンクのコラムをご覧下さい)。
アンモニアはISSの外部冷却システムの冷媒として使用されています。
対して内部冷却システムの冷媒には水が使われています。
船内で発生した熱は水によって集められ、熱交換器でアンモニアへと受け渡され、放熱板から宇宙空間へと放出されます。
何らかの原因でそのアンモニアが内部冷却システムに流入し、船内へと漏れてくる事態が緊急事態として想定されているのです。

私たち宇宙飛行士も、地上の管制チームも、これらの事態には日頃から徹底した訓練を受けており、今回のロシア区画への避難も、その手順に定められた通りの対応です。

クルーの安全という最優先事項が確保され、今後はいかにISSを元の状態に復旧させていくかについて、地上とクルーが連係をとって対処していくことになるでしょう。

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