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2016年5月27日
第48/49次長期滞在プライムクルー・バックアップクルーのロシア最終試験が開幕しました。
私たちプライムクルーは、今日はISSロシア区画の最終試験です。
朝8時40分に開会式(?)があって、そこでシミュレーションされる不具合の書かれた封筒からアナトーリが1枚選びます。
そのあと、簡単なインタビューを受けて。
いざ、試験へ。
9時10分から、ヒューストン・モスクワの管制センターとの定例通信を行って、ケイトと私は一旦モックアップから離れます。
私たちはロシア区画のユーザーレベルなので、スペシャリストのアナトーリとは実施できるタスクのレベルも種類も雲泥の差があり、シミュレーションには午後から参加することになっているのです。
ロシア区画にアナトーリ1人を置いてきぼり。
コテージに戻って、ゆっくり明日のソユーズ最終試験の準備をしたり、ゆっくりご飯を食べていると、少し置いてきたアナトーリのことが気になりましたが、まあ彼なら大丈夫でしょう。
私たちのタスクが始まる14時少し前に戻ると、案の定、アナトーリが涼しい顔。
「調子どう?」と聞くと、「悪くないね」という答えが返ってきました。
既にいくつかの不具合に対処したとのこと。
14時になってからは、ケイトも私もタイムラインに従って、自分に与えられたタスクをこなしていきます。
ほとんどが先週のルーティン・オプス・シムで実施済みのタスクなので、問題なく終えました。
食事の準備、ハッチの開閉、ビデオメッセージ収録、システムのコントロール端末操作、トイレの使用、尿タンクの組み立て、飲料水の水質チェックなどなど。
子供との交信イベントを終えたところで、サービスモジュール内に煙が発生。
ちょうどこのとき、私はサービスモジュールにいたので、手動で火災警報を鳴らそうと思ったら、一足早く自動探知で警報が作動しました。
隣のモジュールにいたケイトに状況を伝え、酸素マスクを装着します。
そこへ、ケイトとトイレから戻って来たアナトーリが合流。
全員ちゃんとマスクを装着したのを確認したところで、火災の対応手順に入ります。
作動した煙探知器の情報を元に、火元を特定し、消火器で消火活動にあたります。
シナリオとしては色々な分岐がありえるのですが、今日は消火器で消火することが出来たので、そのあとは空気の正常化の手順を実施して自動処置を元に戻したところで試験終了です。
ちなみに、ロシアの酸素マスクは化学反応で酸素を作り出すので、腰に装着するカートリッジが熱くなります。
おまけにフルフェイスの頭から被るマスクなので、暑いのなんの。
汗だくでの火災対応となりました。
終始、ミスらしいミスはなく、デブリーフィングでも良い評価を頂いて、無事に合格です(^v^)
残すは、明日のソユーズ最終試験・・・
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