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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年11月 3日

(出展:JAXA)

バックアップクルーやプライムクルーとして正式に認定されるためには、いくつかの試験にパスしなければなりませんが、その最初の試験が今週金曜に迫っています。

まずは手動での地球への降下操作の試験です。

ソユーズが地球に帰還する際の操縦の原理については、もうかなり前に一度ご紹介したので、覚えてらっしゃる方も少ないかと思います。
私は初めてこのカプセル型の宇宙船の操縦原理について学んだときはすごく衝撃を受けたので、興味のある方は過去ログをご覧くださいね。
大西宇宙飛行士Google+日記(2015年1月21日)

簡単に言うと、ソユーズのカプセルが大気圏に突入してくる際、カプセルの角度をクルクル変えることによって、カプセルをどこに落とすかをある程度コントロール出来るのですが、それを手動で行うスキルが評価の対象になります。

評価方法はいたってシンプルで、

①大気圏突入中にかかった最大重力加速度G
②目標着陸地点からのズレ

の2つの項目を数値化し、5点満点で採点されます。
実際は初期条件によって多少許容範囲が変動するのですが、例えば最大加速度を4Gまでに抑えて、目標地点から10km以内に着陸できると満点の5点になります。

ソユーズは1秒間に約8kmという猛スピードで大気圏に突入してくるので、10kmというとわずか1秒ちょっとのズレに相当します。
それだけ小さな範囲内に着陸させなければならないと聞き、最初は気の遠くなるような思いでしたが、そこにはちゃんと操縦方法の目安があって、それに従って操縦するとかなりの精度で着陸地点付近に降りることが出来るので驚きです。

調子が良いとそれこそ1km以内に降りられることもありますが、少しのミスで20kmとかズレることもあります。
そうした時は、インストラクターと自分の操作を振り返って、どこがまずかったか、どこをどうすれば良かったかなどを話し合います。

今日はその試験に向けた訓練がありました。
遠心分離器セントリフュージの中に座っての練習でしたが、今日は回転は無しです。
明日が最後の訓練になるのですが、それは実際に遠心分離器を回転させての訓練になります。

何Gまでかかるかは、自分の腕次第なので頑張ります(;´∀`)アセアセ


回転中に気を失ったりしていないか、別室で医師が様子をモニターしてくれたいます(出展:JAXA)
終わった後に、自分の操作を振り返ります(出展:JAXA)


 
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