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2015年9月 2日
もうすぐ、ソユーズ44Sの打ち上げが迫っています。
3人の宇宙飛行士を乗せて、ISSにドッキングした後は10日間ほどのあいだ、ISSは9人体制になります。
ISSには6人分の個室しかないので(ロシア区画に2つ、アメリカ区画に4つ)、3人は個室ではなく各モジュールに散らばって眠ることになるでしょう。
さてさて、今日も引き続き宇宙実験の訓練や、医学検査などが続いています。
朝一番には採血がありましたが、抜かれたチューブの数、なんと13本。
それだけ沢山の項目について、調べられるのでしょう。
ちょうど昨日私も採血する練習をしていたので、看護師の方が採血して下さる間、興味津々で見入ってしまいました。
さすが、プロ。
それはもう鮮やかな手並みです。
ついつい「今でも失敗することってあるの?」と聞いてしまいましたが、「どんなに経験を積んでも、上手くいかない時はそりゃあるさ。血管が皮膚の表面に浮き出てこない人はやっぱり難しいね」という返事が返ってきました。
昨日書きませんでしたが、昨日の午前中に最大酸素摂取量(通称VO2 MAX)を測定する検査がありました。
これは簡単に言うと、持久力を測定するものだと思って頂いて構いません。
NASAでは負荷を変えられる自転車型の運動器具を用いてこれを測定します。
やり方をご紹介すると、まず50Wの負荷で3分間のウォーミングアップ。
その後は、1分ごとに25Wずつ負荷が上がっていき、とにかく自分の持久力の限界に達するまでペダルをこぎ続けるというものです。
最初は軽いペダルも、少しずつ重くなっていって、「あ、ちょっときつくなってきたな」と思い始めるあたりからは、もう本当に一気に限界がきます。
指数関数的にきつさが上昇する感じです(^^;)
この検査を打ち上げ前にもう1度。
それから長期滞在中にも何度か軌道上の運動器具を用いて測定します。
今日はそれに続いて、特定部位の筋力の測定がありました。
測定は、座った状態で足を伸ばしたり引っ込めたりする運動、腹這いに寝てかかとを中心に足を動かす運動、座った状態から腹筋を使って体を丸めたり伸ばしたりする運動の3種類です。
これまた負荷を変えられる運動器具を使用するのですが、特徴的なのは器具が稼働するスピードが一定になる様に負荷を自動的にコントロールする点です。
例えば、足を伸ばしたり引っ込めたりする運動では、どんなに力を込めようが、足が動くスピードは器具によって一定に保たれるのです。
力を強めれば強めるほど、器具もそれに応じて負荷を上げて対抗する、といった方がわかりやすいかもですね。
3種類の運動についてそれぞれ全力で、遅いスピードで3回繰り返したり、筋持久力を測るために速いスピードで20回繰り返したりしました。
これも、打ち上げ前にもう1度測定があり、地球に帰還後にも測定することによって、宇宙飛行で筋力がどの様に変化したか、影響を受けたかを定量的に分析することが可能になります。
さて、NASA TVでソユーズ打ち上げの中継が始まりましたね!
打ち上げは日本時間で13時37分です。
それでは今日はこの辺で。
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