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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年9月17日

(出展:JAXA)

ESAでの訓練が本格的に始まりました。

朝起きて、まずは昨日少しご説明したENERGY(エナジー)という医学実験のための朝ご飯です。
朝から缶詰4個。
これはなかなかのボリュームです。
しかも朝食にはお肉ではなく魚を、と希望しておいたところ、鮭の缶詰が2個ついてきました。
せめてお肉と魚を1個ずつにするべきだったと激しく後悔。
何とか完食して、いつもは朝必ず飲むコーヒーも今日は我慢です。

午前中は、そのENERGYに関する訓練でした。
実験の趣旨、使用する機器の説明などがありました。
私たちが1日に消費するエネルギーは、以下の3つに分けられるそうです。

① 安静時の新陳代謝により消費されるエネルギー
② 運動により消費されるエネルギー
③ 食事の消化・吸収のために消費されるエネルギー

この実験の大きな目的の1つが、これらのエネルギー量が地上と宇宙での長期滞在時でどのように変化するかを定量的に比較することです。
①は私たちがただ生きて存在しているだけで消費されるエネルギーです(呼吸など)。
②は歩いたり走ったり、階段を上り下りしたり運動することによって消費されるエネルギー。
③は少し意外でしたが、食事をして栄養を取り込むこと自体にもエネルギーが必要なそうです。
明日、8時間近くかけてこの①と③を測定することになっているので、それらについてはまた明日詳しく書ければと思います。
②については、これを個別に測定することは難しく、代わりに私たちが消費した全エネルギー量を測定する方法を用いて、そこで得られるエネルギーの総量から①と③を引くことによって逆算するようです。
続きはまた明日ということで。

午後はコロンバスモジュールのシステムに関するスペシャリスト訓練がありました。
現在のISSでは宇宙飛行士はそれぞれ担当を分業していて、私は第49次長期滞在においてコロンバスモジュールのリードを務めることになっています。
その他、当然のことながら日本人宇宙飛行士として、「きぼう」については第48次・49次の両方でリードを務めます。
その代わり、ケイトが第49次でアメリカモジュールのリードを担当、といった感じで分業して、ワークロードが各メンバーに均等になるよう配慮されています。

今日はスペシャリスト訓練のうち、指令制御系・電気系のシステムの訓練がありました。
どちらも、これまでの知識の復習と、そこから一歩踏み込んで不具合発生時の影響について焦点が当てられました。
ただどちらのシステムも自動化が進んでいて、私がスペシャリストとして対応しなければならない不具合はほとんどありません。
大抵は地上からの遠隔操作やシステム自体の自動トラブルシュートで解決できる不具合なので、スペシャリストとしてはそれらの事態を把握しておくのが専らの仕事です。

訓練終了後は、ホテルでENERGY実験用の夕食です。
朝食がボリュームたっぷりでしたので、夕食もそんな感じかと思っていましたが、メインの缶詰はお肉系の1つで、全体的なボリュームはむしろ朝食の方が多いかもしれません。
明日は実験の基礎データ取得のために、朝食を摂らずに出社しなければいけないのですが・・・
もう既にお腹が空いてきそうです(;´・ω・)



 
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