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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年2月12日

0.4気圧加圧した状態(出展:JAXA)

午前中にズヴェズダ社へ行って、打ち上げ前最後のフィットチェックを行ってきました。
一番の目的は、自分のソコル宇宙服と専用の座席のフィットチェックです。

これが何度目かの訪問になるので、既に顔馴染みになっているズヴェズダ社のエンジニアたち。
中にはバイコヌールでもお世話になる方もいます。
打ち上げ前の緊張する時間に、見知った人にサポートしてもらえるのは本当にありがたいことです。

まずはソコル宇宙服を着て、体重を量って、次に座席に座った状態の重心位置を測ります。
これらのデータが、実際の打ち上げ時の宇宙船の重量や重心位置の計算に使用されるのでしょう。

そのあと、まずは宇宙服を加圧しない状態で、座席に座って数分。
どこか当たって痛い場所や不快な場所がないか(ホットスポットと呼びます)を確認して、今後は0.4気圧分宇宙服を加圧した状態で15分。
こちらもホットスポットがないことを確認して、ソコル宇宙服のフィットチェックは終了です。

写真をご覧頂ければわかる通り、たった0.4気圧の差でパンパンに膨らむ宇宙服はいつ見ても圧巻です。
手元に圧力ゲージがあるのですが、0.1気圧くらいで既に膨らみきった感じになるのですが、その後は気圧の増加と共に宇宙服の硬さが増していく感じです。
宇宙服の素材は元は柔らかい素材なのですが、加圧された状態では非常に硬くなります。

加圧するたびに思うのですが、実際に宇宙船の空気が抜けてしまった時にこの状態で宇宙船の操作を行うことになるのですが、果たして可能なのだろうかと思うほど、身動きするのも容易ではありません。
もちろん、実際にそんな状況に置かれたときは力を振り絞ってやるのでしょうけど。

宇宙服のデザインの難しさは、通常時と加圧時と、全く条件の異なる状態での機動性、動作性を両立させなければならない点と言えるでしょう。

その後は、ソユーズに搭載される非常用装備品の防水スーツや防寒着などのフィットチェックを行いました。
以前に水上サバイバル訓練でもやりましたが、散々防寒着を着込んだ挙句、最後にオレンジの防水スーツを着ると、もう蒸し風呂状態です。
一通りのコスチュームを確認して、最後に打ち上げに向けたフィットチェックが問題なく終了したことを書類にサインしておしまいです。

午後は明日のシミュレーション訓練の事前ブリーフィングと、手動のランデヴー訓練がありました。
今日も1日盛り沢山でした!


重心位置の測定(出展:JAXA)
宇宙服を加圧していない状態での座席の余裕を測っています(出展:JAXA)

加圧していない状態では、とても柔軟な素材で出来ているのですが・・・(出展:JAXA)
(出展:JAXA)


 
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