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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年7月26日

つくばでのきぼうエアロック操作模擬訓練(出典:JAXA)

投稿の間が空いてしまって、申し訳ありません。
日本での訓練、無事に終了いたしました。
インストラクターの方々、管制官の方々、サポートスタッフの方々に支えられ、お陰さまで充実した訓練を行うことができました。
今日、ロシアの星の街に移動し、来週からは4週間ソユーズやISSロシア区画の訓練があります。

実はロシア訓練は3ヶ月ぶりです。
長期滞在クルーに任命されて以降、本当に多くの時間をここで過ごしてきましたが、いつもは1ヶ月以内に戻ってきていたので、こんなにも長いブランクの後に戻ってくるのは初めてになります。

ロシア語やソユーズ宇宙船の知識など、多少錆び付いた部分はあるでしょうから、最初の数日でうまくキャッチアップしたいですね。

3ヶ月も空くと、様々な小さな事柄を忘れるもので、例えば身近なことでは、NASAコテージの電子レンジで冷凍ご飯を温める時は何分必要だったかなど、そういったところも含めて、早く星の街での生活リズムを思い出したいと思います。

さてさて。
油井さんは早速バリバリとISSでの仕事を開始したようですね。
私は自分の訓練があったので、残念ながらドッキングやISSへの入室のシーンはリアルタイムで観れなかったのですが、あとでニュースでISS入室のシーンを拝見しました。
あんなに子供っぽく無邪気に笑う油井さんは、初めて見ました。
私まで嬉しくなってしまいました。

今回の日本での訓練で、最も時間を割いて行った訓練の1つが、きぼうのエアロックに関する訓練です。
船外活動を行わずに、物品をISSの船内と船外で行き来させられる、このエアロックは最近人気急上昇で、様々な利用の仕方が考案され、多種多様なニーズに応えています。

写真は、水曜日にケイトと一緒に行ったエアロックの操作に関するシミュレーション訓練からです。
エアロックに小型衛星放出機構を取り付けて、船内から船外に出す作業を手順書に従って実施しました。

管制チームは別室に座っていて、彼らと音声で交信しながらタスクにあたります。
管制チームは、私たちクルーからの音声通信と、ビデオカメラからの映像を元に、その都度必要な判断を下して、私たちクルーに指示を与えます。

訓練ではいくつかの不具合(もちろんインストラクターが仕組んだもの)が発生しましたが、クルーと管制チームが協力して対処にあたりました。

訓練の最後では、エアロックの中に衛星放出機構を収納して、それを船外に出す為にエアロック内の気圧を減圧する作業を行いましたが、ここで減圧用のポンプに不具合が生じて、減圧が停止してしまいました。
管制チームによる検討の後、減圧を中止して一旦再加圧することになったのですが、その際地上とクルーの間のやり取りに若干問題があり、上手く不具合に対処することが出来ませんでした。

訓練後のデブリーフィングでは、その部分について最も時間を割いて議論が交わされ、私たちクルーの側も、管制チームの側も、それぞれ貴重な教訓を得ることが出来ました。
私たちは、いわば管制チームの目であり、手であり、耳であるので、自分の観察した事象を正確に彼らに伝えることが非常に重要です。
そのあたりのスキルを、今後の訓練を通じて磨いていきたいですね。

それでは、皆さんどうぞ良い週末を♪


つくばでのきぼうエアロック操作模擬訓練(出展:JAXA)
つくばでのきぼうエアロック操作模擬訓練(出展:JAXA)


 
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