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2015年3月28日
今日は午前中にISSロシア区画の緊急事態対処方法の知識確認テストと、ISSに持ち込む衣類の試着、ISSの物品管理システムに関する訓練、午後はアナトーリと組んでのソユーズの手動ランデヴー訓練がありました。
知識確認テストは1時間で、これまで訓練をして下さったインストラクター2名の他、彼らのボスに当たるスーパーバイザー、先日訪問したばかりのエネルギア社から派遣されたエンジニア、その他どこの方かわからない方1名の、計5名の試験官による口頭試験です。
とは言っても、ほぼスーパーバイザーの方が1人で質問し続けてました
(^^;)
「急減圧の発生はどのように検知されるのか?」
「その際、どのような警報がクルーに通知されるか?」
「それに対して、システムはどのような自動処置を行うか?」
「クルーの初期対応操作を言ってみて」
「ハッチを閉めるときの注意事項は?」
「火災はどのように検知される?」
「ISSロシア区画の消火器はどんな種類のものが、どこに、いくつある?」
「それらの消火器はアメリカ区画でも使用できるか?」
といった質問に、次々と答えていきます。
できるだけロシア語で質問を聞いて回答するようにしていますが、やはりテストでは無理は禁物ですので、必要に応じて通訳の方の助けも借りながら。
ほとんどの問題にはちゃんと答えられたのですが、1問だけどうしてもわからないものがありました。
スーパーバイザー「アンモニア漏れの際、酸素マスクからアンモニア用マスクに着け替えるのはどうして?」
私「えーと・・・・・。時間、ですかね?酸素マスクは最低20分しかもたないけど、アンモニア用マスクは、もっとずっと長持ちするので」
ス「それだけ?」
私「(やべっ、アセアセ・・・)えーと、それだけです!」
ス「うーん、時間のこともあるけれど、それだけじゃない。もう1つ理由があったでしょ?」
私「もう1つの理由については知りません。聞いたことがありません(←開き直った)」
それを聞いたインストラクターからすかさず「授業の時に話したでしょ(苦笑)」とツッコミ。
私「ごごごごめんなさい。忘れました!」
とまあ、たまにはこういうこともあります(^^;)
正解は、アンモニア用マスクをクルーが着用して呼吸することによって空気中のアンモニアが取り除かれる、というものでした。
マスクに取り付けてある専用のカートリッジがアンモニアを吸収してくれるので、言わばクルー自身が空気清浄装置の役目を果たすわけです。
目からウロコです。
答えられなかったのはこの1問だけでしたので、テストには問題なく合格できました。
その後に行われた衣類の試着では、先日選んだロシア製の衣類のサイズ確認を行いました。
試着部屋に行くと、沢山の服が机の上に並べられています。
写真は、
私「これ、全部これから試着するの!?」
担当者「そのへんのは全部、ケイトのよ。あなたのは、こっち。これだけ」
というやり取りが行われているところ。
何だかホッとしたような、少し寂しいような。
ロシア製のものを頼んだ品数はケイトよりも多かったはずですが・・・
まあ、あまりこだわりがないので別に構わないのですが(^^;)
フライトスーツは、クルーで話し合って、水色のものを選んでいます。
机の上に写っているものがそれです。
胸のところにラインが入っていて、私のは日本の国旗から赤と白のラインになっています。
他にも色々なデザインとカラーを選べたのですが、私たち3人とも服装にはこだわりがないため、その場にあったサンプルを見て、
「これと同じでいいんじゃない?」
とあっさり決めてしまったものですが、実際に着てみると綺麗な水色でとても良い感じです。
宇宙で着るのが楽しみです。
日本は早朝ですので、なかなかご覧になれる方はいらっしゃらないと思いますが、いまNASA TVでソユーズ打ち上げの中継がご覧いただけます。
今回のソユーズには、ISSに1年間滞在するアメリカのスコット・ケリー飛行士と、ロシアのミハイル・コルニエンコ飛行士が乗り込んでいますので、注目度もひときわ高いようですね。
打ち上げ予定時刻は、日本時間の3月28日 午前4時42分。
今から約30分後です。
ここまでの打ち上げ準備は順調なようです。
私も中継でこれからみたいと思います!
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