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2015年10月 6日
今朝、ジョンソン宇宙センターに出社すると、机の上にドカーンとクーラーバッグが2つ置かれていました。
それと、唾液採取キットと便採取キットも。
クーラーバッグの1つは、もう恒例となっている48時間蓄尿検査です。
もう1つのクーラーバッグは、採取した唾液と便を研究所に引き渡すまでの間、サンプルを保存するためのもので、これは日本の宇宙医学実験用です。
題して、『宇宙環境における健康管理に向けた免疫・腸内環境の統合評価』と名付けられた研究で、テーマ概要をJAXA HPから抜粋すると、,br />
「宇宙環境の微小重力、閉鎖・隔離環境、宇宙放射線は、骨量低下、筋萎縮、睡眠障害、免疫障害などの生理的リスクを引き起こし、老化との類似性も指摘されている。本テーマは、宇宙飛行士とマウスの糞便等を用いて腸内細菌叢や腸内代謝系といった腸内環境の変化を解析し、宇宙環境による免疫障害への影響を評価する実験提案であり、免疫障害の評価指標の同定とメカニズムの解明を目的とする。」
とあります。
得られた実験結果は、宇宙飛行士の健康管理だけではなく、高齢者などの一般人の健康増進や疾病等に対する予防医学への還元も期待されています。
唾液の採取、というのは私はもしかするとこれが人生初かも知れません。
体の隅々まで調べられた、宇宙飛行士選抜試験の医学検査でもなかったような気がします。
採取方法は至ってシンプルで、脱脂綿のような吸収剤を口の中に含んで5分間×3セットの計15分間待つだけです。
便採取は子供の頃の検便や、大人になってからも何回か経験がありますが、今回の採取キットで特筆すべきは、何といってもそのデカさです。
牛丼の並盛くらい入りそうなタッパーが付属しています。
検便というと、コンタクトレンズケースのような小さなケースのイメージがありましたが、そのイメージを遥かに凌駕しています。
・・・汚い話ですみません(;´・ω・)
でも、これも人類の医学の発展のためです。
今回取得する基礎データと、実際にISSでの滞在中に取得するデータを比較することになります。
また、マウスと書かれていますが、これには先日HTV5号機で打ち上げられた、小動物飼育装置が使用されることになります。
JAXAとしても、かなり力を入れている研究領域ですので、実験の成功のために微力ながら頑張りたいと思います。
ヒューストンは、先週末あたりから朝晩はようやく涼しくなり始めました。
今日ロシアの星の街にいる飛行士から聞いた話では、あちらでは今週末までに今年初の雪が降るかも、ということです。
ロシアの宇宙機関のロスコスモスって、たまーにこういうとっても遊び心に満ち溢れた動画をアップしてくれるんですよね。
題して、『スペースサーカス in ISS』。
突っ込みどころ満載です!
若田さんの、綱渡りからの見事(?)な宙返りもご覧頂けますよ(^^)
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