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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年3月 2日

支給されたCrew Worn Items(出展:JAXA)
いずれもソユーズのオペレーションに必要不可欠なものばかりです(出展:JAXA)

ISS 1年滞在クルーが無事に地球に帰還しましたね。
1年ぶりに帰国とか1年ぶりに帰郷、というのはよく聞きますが、1年ぶりの地球、って一体どんな感覚なんでしょうね。
スコット・ケリー飛行士はすぐに現地のカザフスタンからヒューストンに帰ってくるので、チャンスがあったら聞いてみたいと思います。

さて、今日はNASAのISSプログラムマネージャーであるカーク・シャーマン氏との面会に始まり、ISSに持って行くクルーノートを受け取ったり、ISSで使う日用品に関する説明を受けたり、午後はカメラ・ビデオ機器の取り扱いの復習訓練、JAXAの医学実験のデータ取得などが行われました。

クルーノートというのは、ISSで仕事をするときに使うメモパッドのようなもので、中の用紙や仕様を自分の使いやすいようにカスタマイズ出来るようになっています。
これはまた後日、現物をご紹介したいと思います。

日用品に関するブリーフィングでは、私たちの衣服や文房具、シャンプーや歯磨き、ヒゲソリなどの日用品の搭載スケジュールや、梱包状況、各アイテムの使用サイクルなどについて説明を受けました。
洗濯が出来ないISSでは、衣類は何日か着た後、廃棄するしかないのですが、それらもアイテム1点1点につき、使用サイクルが決められています。
例えば寝間着は60日に1着、Tシャツは1週間に1枚、といった具合です。

ブリーフィングの最後には、私たちがソユーズ内で使用するグッズが支給されました。
これは「Crew Worn Items」と呼ばれ、以前、どのようなグッズを持って行きたいか、希望確認があったものです。

中身は、ニーボードを中心として、シャーペン、ボールペン、タイマー・ストップウォッチ、フラッシュライト、ベルクロテープ、予備の面ファスナーなどです。
特徴的なのは、どのアイテムにも必ず面ファスナーやテザーがついていることです。
これは無重力状態で、物がどこかへ飛んでいくのを防ぐために重要です。
シャーペンにはテザーがついていて、それをニーボードのバインダーに結び付けたり出来るようになっています。

そして、「EMESIS BAG」。
エメシス・バッグと呼ばれるアイテムがあります。
名前だけ聞くと、何やらカッコ良さそうなバックですよね?
え?そんなことないですか?

私は当初、皆がこの「エメシス・バッグ」という単語を連発するのが意味がわからず、ポカーンとなっていたのですが、聞いてみるとなんのことはない。
飛行機の座席の前ポケットに入っている、あの袋と同じです。

試しに、この「Emesis」という単語を辞書で引いてみると、「嘔吐」と書かれてありました。
そのまんまですね。
願わくば、この袋のお世話になることのないように・・・(無理か)



 
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