このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。
<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。
2015年6月11日
ここ数日の間に、JAXA周りでいくつか動きがありました。
まずは打ち上げが延期となっている油井さんのソユーズ宇宙船43Sの打ち上げ目標日がロシアによって発表されました。
モスクワ時間で、7月23-25日が目標日となります。
3日間の幅があるのは、6月8日(モスクワ時間)にスペースデブリ(宇宙ごみ)を回避するためにISSの軌道修正を行ったためです。
今後、詳細な計算に基づいて、正確な日時が設定されることになるでしょう。
国際宇宙ステーション第44/45次長期滞在クルー油井亀美也宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(43S/TMA-17M)の打上げ目標日に係るロシアの発表
ISSとのドッキングには、ISSの軌道はもちろんのこと、ドッキング想定時の太陽の位置など様々な要素が考慮されるので(例えばドッキング時に、ソユーズから見てISSの背後に太陽があるとクルーの視認能力の妨げになります)、打ち上げ日時もそういった様々な要素を元に、最適な日時が設定されます。
そうして設定された日時は、今後日本を含む参加国間で安全性等の確認をした上で、正式に決定されることになります。
同時に私がバックアップクルーを務めることになるソユーズ宇宙船45Sの打ち上げ目標日も発表されましたが、こちらは12月15日予定になりました。
当初の予定より1ヶ月近く遅れることになりますが、まだ時間はあるので、私もまずはその日程に向けてこの先の訓練に臨むことになります。
もう1つ、日本のISS補給機HTV5号機の打ち上げ予定日が発表されました。
8月16日日本時間の22時01分頃になります。
H-IIBロケット5号機による宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)の打上げについて
HTVは最大約6トンという世界最大の補給能力を有し、大型標準ラックの搭載等HTVのみが備える機能でISS運用の根幹を支えています。
また、初号機から定時到着を続けており、安定・着実な補給機として、ISS計画の参加国から大きな期待を寄せられています。
つくばでは、HTVの運用管制チームが打ち上げに向けて多くのシミュレーション訓練を重ねているところです。
ぜひ頑張ってもらいたいですね!
もう1つ、「きぼう」で行われているタンパク質の結晶生成実験結果から新たな発見があったそうです!
「きぼう」の船内では、重力の影響や熱対流の影響を受けない環境で、高品質なタンパク質の結晶を生成することが可能です。
そうして得られた結晶を地上に持ち帰り、詳細に分析することで、タンパク質の構造を解明できる可能性があります。
今回はその成果が得られた形になります。
「きぼう」だけではなく、ISSの実験成果を地上の生活に還元できるよう、世界中の科学者・研究者が研究を続けていますので、私も将来ISSでそれらの実験のお手伝いをできることがとても楽しみです。
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency | SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約 |