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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年1月22日

冬期サバイバル事前訓練(出典:JAXA)

冬期サバイバル事前訓練(出展:JAXA)
冬期サバイバル事前訓練(出展:JAXA)

今朝起きると、空気がいつもよりひんやりとしていました。
先週からずっと0℃付近の比較的穏やかな気温だったのですが、‐10℃以下まで冷え込んできたようです。
今夜はさらに冷え込みがきつくなるとか。

今日の午前中、2月2‐4日の日程で行われる予定の冬季サバイバル訓練の事前訓練がありました。
今週いくつか予定されている事前訓練の一つで、今日の訓練の目的は

「ソユーズカプセルの中で着替える」

です。

は? という声が聞こえてきそうですが(^^;)
これがなかなか大変なのです。
そもそもこの訓練は、ソユーズカプセルが帰還時に予定していた着陸地点に降りられず、雪山などの低気温のエリアに不時着するケースを想定した訓練です。
本番の訓練では、レスキューチームが到着するまでの48時間、ソユーズに搭載されている非常用装備のみを使用して暖を取り、クルーの健康状態を維持することが求められます。

訓練はソコル宇宙服を着てカプセル内にいる状態からスタートするので、クルーがまず最初にやることはカプセル内で宇宙服を脱ぎ、防寒着に着替えることなのです。

ちなみにカプセルの中のボリュームはわずか3.5立方メートル。
その中に大の大人3人が宇宙服を着込んだ状態で入るわけです。
さらに写真をご覧になって頂ければわかるように、カプセルは横倒しになった状態です。
とにかく最初の一人が着替えることが出来れば、着替え終わった人から外に出て、残った人は少し広くなったスペースを使えるのですが、その最初の一人が着替えるまでの間は、一言で形容するなら「カオス」です。

私は最後にカプセルを出たのですが、一人目が着替える間、とにかく隅っこで小さくなっていることに全力を注ぎました。
そうしながら、足を宇宙服から抜く時は足の部分を引っ張ってあげたり、防寒着の袖に腕を通す時は袖を伸ばしてあげたりと、出来る限りのサポートをしていきます。

無事に3人着替え終わってカプセルから出るまで、正確には計っていませんが30分はかかったと思います。
その頃にはむしろ、ほんのりと汗ばんでいるほどでした。



 
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