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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年3月 1日

(出展:JAXA)

ジョンソン宇宙センターでの最終訓練が始まりました。

毎週月曜の朝8時から、NASAの宇宙飛行士室の全体ミーティングがあるのですが、今日は私たち3名のソユーズクルーが揃って出席できる最後の機会でしたので、慣習に従って3人で挨拶しに行きました。
まず、クルーサポートアストロノートという役職の飛行士が簡単に私たちとミッションの紹介をしてくれたあと、私たち一人ひとりからスタッフの方々にお礼を述べ、そのあとケーキを切り分けて皆に配って終了です。
私も以前クルーサポートアストロノートとして、若田さんたちを紹介する役目を果たしたこともありますが、今回は自分が送られる番です。
NASAに来てから早7年近くが経ちますが、ここに来るまでにサポートして下さった多くの方々に感謝です。

さてさて。
今日は朝から船外活動に関する訓練、ロボットアームに関する訓練、ISSの物品管理の現況に関する説明、私たちの滞在中に予定されている実験の概要についての説明、と盛り沢山でした。

船外活動に関する訓練では、宇宙服のシステムについて総復習を行いました。

よく、「宇宙服は小さな宇宙船」と言われますが、確かにこの中には人間の生命維持に必要な機能がぎっしりと詰まっています。
そのシステム系統図は結構複雑で、今日はそれを用いて、私がインストラクターに宇宙服のシステムについて説明をしました。

大きく分けて、
酸素供給システム
水循環システム
冷却システム
空気循環システム
電力システム
などのシステムから成ります。
これらのシステムはお互いに複雑に絡み合っていて、例えば酸素供給システムの酸素がそのまま水循環システムの水タンクを加圧するために使われていたり、コンパクトな宇宙服の中にそれらのシステムが詰め込まれている様は、いつ見ても感心してしまいます。

システムの状態は、胸元にある装置で確認することが出来ます。
宇宙服内の気圧や、二酸化炭素分圧、酸素タンクの圧力など、色々なテレメトリデータを確認出来るほか、何らかの異常が発生した場合も、そこに表示されるようになっています。

例えば、宇宙服の気圧が低下した場合は、「SUIT P LOW」というメッセージが表示されたりといった具合です。
そういう場合は、左腕に付けられているチェックリストを参照して、事態に対処します。

簡単なスイッチ操作で処理できる場合もあれば、最悪船外活動を中止してエアロックに戻らなければならないようなケースまで様々です。

訓練の後半では、この装置のシミュレーターを使用して、宇宙服の色々な不具合への対応を練習しました。



 
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