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2015年6月23日
日曜日に本屋さんに行ったのですが、近くにいたアメリカ人の子供のお父さんが着ていた黒色のTシャツにデカデカと、
「I am
your
father.」
と書かれてあって、思わずほくそ笑んでしまいました。
マニアックなネタなので、わからない方はスルーして下さいm(._.)m
余談はさておき。
今日は道ですれ違う人々から、奇異な目で見られました。
というのも、日曜の夕方からCircadian Rhythms(サーケイディアン・リズム)というESAの研究の基礎データ取得のために、写真のような装置を頭と腕に取り付けているからです。
これは、いわゆる人間の「体内時計」というものが、宇宙空間でどのような影響を受けるかを調べる研究です。
ISSは90分で地球を1周するスピードで回っていますので、地上の昼と夜が90分に1回訪れます。
この地上と異なる日照周期が、宇宙飛行士の体内時計の調整に影響を及ぼすのではないか、という仮説の元に始まった研究です。
基礎データ取得では、額と胸に取り付けたセンサーで体温をモニターし、腕に巻いた記憶装置に常時記録します。
また、腕には睡眠や起床、日照の有無などを感知する時計型の装置を巻いて、これらのデータも記録されます。
同様の腕時計型の装置は、JAXAの宇宙飛行士選抜試験の閉鎖環境試験でも使用したので、なんだか懐かしいです。
日曜の夕方から始まって、36時間後、明日火曜日の朝にデータ取得は終わる予定です。
それまで、不要不急な外出は控えたいと思います(笑)
今日は午前中にフリーフライヤーのランデブー・キャプチャー訓練、午後に船外活動服のサイズ調整の訓練やロシア語の授業がありました。
フリーフライヤーというのは、日本のHTVやアメリカのドラゴン、シグナス宇宙船などの補給機の総称です。
船外活動服は非常に複雑、かつ高価なシステムですので、宇宙飛行士1人1人にカスタムメイドしてISSに持っていくということができません。
そのため、異なる体格に幅広く対応できるように、体のそれぞれのパーツでサイズの微調整が出来るようになっています。
今日はそのサイズ調整の練習をしました。
サイズ調整のやり方はいくつかあるのですが、例えば腕の長さを少し伸ばしたいといった場合、上腕の取り付け部に1/4インチ幅のリングを差し込んだり出来るようになっています。
同様のリングを継ぎ目毎に差し込んだり、ベルトを締めたり緩めたりすることで、合計で数センチの調整が可能です。
加えて、グローブ自体は各宇宙飛行士にカスタムメイドされたものを持って行くので、それと合わせて色々な体格のニーズに応えられるようになっているのです。
サイズ調整用のリングなども、気密性を維持する為に堅牢なつくりになっていると同時に、調整が容易なようにデザインされており、改めて非常に良くできているなあと感じます。
実際に軌道上で船外活動を行う際には、その担当クルーメンバーに宇宙服がしっかりとフィットするように、十分に前もってサイズ調整のタスクがスケジュールされることになります。
また、一般的に宇宙に行くと身長が伸びることから、それらの影響に対応できるように、実際に宇宙服を着てみて、サイズを微調整することも行われます。
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