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2015年4月22日
特別公開の翌日にヒューストンに戻り、今日からヒューストンでの訓練が再開しました。
久しぶりのヒューストンは、もうすっかり暖かくなっていて、半袖でも十分快適、というかそれでも暑いくらいの陽気です。
今日はISSで稼動しているNASAの実験ラックに関する概要説明と、ロシア語の訓練がありました。
ラックというのは、棚をイメージして頂けると良いかと思いますが、ISSの各モジュール内に設置されている実験や収納の為の棚のことを言います。
1つのラックは大体高さが2m、幅と奥行きが1mくらいあります。
NASAが保有している実験用のラックは何種類かあるのですが、今日はそのうちの4種類について説明を受けました。
それぞれのラックはその用途によって装備が異なるのですが、基本的に実験用のラックは電力とデータ通信、ビデオやカメラの映像、排気、空気の正常化機能などを実験装置に提供するのが役割です。
今日習った4種類のラックのうちの1つは、MELFI(メルフィ)と呼ばれる、実験サンプル用の冷蔵・冷凍庫でした。
MELFIというのは Minus Eighty-Degree Laboratory Freezerの頭文字を取った通称ですが、直訳すると「-80℃の研究用冷凍庫」です。
と言いつつ、実は-95℃までサンプルを冷やす性能を誇ります。
サンプルは筒状のケースに収納するのですが、サンプルを収納したり、取り出したりするときは、まず扉を開け、筒を取り出して、該当するケースを開いて中にサンプルを出し入れすることになります。
筒を取り出してからしまうまで、60秒以内で完了するよう教わりました。
そのため、必要な準備は事前に全て終わらせておいて、一度筒を取り出してからは慎重かつ迅速な操作が求められます。
また、-95℃ともなると超低温なので手を保護するためには手袋が必須です。
実験サンプルは、ISSで行われる科学実験の貴重な成果なので、地上に持ち帰るまでしっかりと温度管理して、状態を保存してやる必要がありますからね。
そのための重要なラックがメルフィというわけです。
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