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2016年1月16日
今日の午後は、ESAの宇宙医学実験「Airway Monitoring(エアウェイ・モニタリング)」の基礎データ取得が行われました。
この実験については、先日ドイツのケルンで訓練を受けてきているので、その時の投稿をご参照ください。
大西宇宙飛行士Google+日記(2015年9月24日)
今日のデータ取得は、通常の気圧と通常よりも低い気圧の2つの状況で行われました。
ISSでこの実験を行う時は、エアロックを実際に減圧して実施するのですが、地上では低圧チャンバーを使用します。
幸い、NASAは船外活動用のプールがある、NBL(エヌ・ビー・エル)と呼ばれる施設にこの低圧チャンバーがあるので、それを用いてデータ取得を行いました。
本来は、潜水で減圧症を起こしたダイバーの治療のための施設です。
実験自体は機械で呼気に含まれる一酸化窒素NOの量を測定するだけなのですが、機器が大掛かりなのと、何度も測定を行うので、データ取得全体で3時間かかりました。
測定は1気圧の状態と、約0.7気圧の状態で行われました。
私がやるのは、機械を両手で持って、マウスピースに口をつけて、一度肺の中の息を全て吐き出した後、思いっきり肺一杯に息を吸い込み、それを吐き出すという作業です。
吐き方や吸い方にコツがあります。
3時間のデータ取得が終わったあとに研究者の方が、
「君は素晴らしい被験者だ! 毎回毎回呼吸にバラつきがないので、とても良いデータが取れたよ。こんなに理想的な被験者には会ったことがない!」
と絶賛して下さったのですが、
「それ、他のみんなにも言ってるでしょ」
と私がツッコむと、どうやら図星だったようで爆笑していました。
欧米の方はリップサービスが得意ですからね(;´∀`)
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