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2015年1月29日
今日の午前中はISSロシア区画の生命維持システムに関する実習。
とは言っても非常に幅広いシステムなので、今日行ったのはその中でも水供給システムに関連する部分です。
先日講義で習った機器について、実際にモックアップで操作手順を確認していきます。
飲料水を供給してくれる装置、宇宙食用の温水を準備してくれる装置を使用しました。
お昼の宇宙食試食を挟んで午後はソユーズの手動操縦によるドッキング訓練です。
手動操縦は中央の席の前に装備されている潜望鏡(のようなもの)とその両側のコントローラーを用いて行います。
通常、中央の席にはコマンダーが座るのですが、この時ばかりはレフトシーターも中央の席に座って手動操縦のスキルを磨きます。
レフトシーターというのは文字通り「左側の席に座る人」、つまり私のようにソユーズのフライトエンジニアとしてコマンダーを補佐する役割を担うクルーを差す呼称です。
基本的にはソユーズはコマンダーとレフトシーターの2人でオペレーションします。
対して右側の席に座るクルーを、ライトシーターと呼びます。
ライトシーターはオペレーションに関連する操作の一部を担当しますが(例えば目の前のバルブの操作など)、星の街で受ける訓練のボリュームや、参加するシミュレーション訓練の回数もずっと少なくなります。
先に2つのコントローラーと書きましたが、向かって左のコントローラーでソユーズの前後左右上下の動きをコントロールします。
宇宙空間で上下という表現を使うのもおかしな話ではありますが、自分の視点に対してという意味です。
右側のコントローラーでは、ソユーズの姿勢をコントロールします。
専門用語になりますが飛行機と同じで、ピッチ・ヨー・ロールを変化させることが可能です。
いわゆるフライトシミュレーターで遊んだことがある方は、操作感覚はあれによく似ていると思っていただけると良いかと。
ざっくり言ってしまうと、ソユーズの手動操縦というのは左手で位置を合わせ、右手で姿勢を合わせるということです。
そうして目標であるドッキングモジュールに、所定の速度で所定の姿勢でドッキングするのがその目的になります。
具体的にどんな訓練を行っているかについては、また別途書きたいと思います。
今日のところはまず概要ということで。
余談ですが、昨日からISS第49/50次滞在クルーが、私たちより一足先に冬期サバイバル訓練に入っています。
みんなちゃんと睡眠が取れていればいいのですが・・・
明日には帰ってくるので、話を聞くのが楽しみです。
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