このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年4月30日

(出典:JAXA)

まずはこの話題から。

ニュースで報じられているのでご存知の方も多いかと思いますが、日本時間の4月28日に打ち上げられたロシアのISS補給船「プログレス」が、軌道投入後からいくつかの問題に見舞われ、ISSへのドッキングを断念する事態になっています。

いくつかの問題というのは、宇宙船からの一部のテレメトリが地上に届いていないことや、宇宙船がスピン状態に陥っていることなどです。
テレメトリというのは、宇宙船のシステムの状態を地上に知らせるデータのことで、地上はこのテレメトリを受信する事で、宇宙船のシステムが健全に働いていることを確認します。

これらの問題の原因については、まだわかっていません。
現在、モスクワのフライトコントロールチームがデータの確認、原因の究明、今後の対応について検討しているところです。
幸い、ISSには食料や水など十分な備蓄がありますので、これによってクルーの安全に影響が及ぶことはないそうです。

私も引き続き、注視していきたいと思います。

さて。
今日は午前中に船外活動で使用するカメラに関する訓練があり、午後はT-38ジェット練習機による飛行機操縦訓練がありました。

船外活動で使用するカメラ自体は、ISS船内で使用される市販品と同じものを使用するのですが、船外は温度変化が激しいので、専用の断熱カバーによって保護します。
また、宇宙服の分厚いヘルメット越しにもファインダーが覗けるように、ファインダーの部分に拡大鏡のような専用のアダプターを取り付けます。
それによって、ファインダーから少し距離が離れていても、何が写っているかやピントが合っているかを視認できるようになっています。

外付けのフラッシュも市販の物を使用しますが、こちらは真空状態での使用ができないらしく、専用のケースに収納された状態で使用します。
このケースが大きいのなんの。
カメラ本体と同じかそれ以上の大きさです。
このフラッシュとカメラ本体を合わせると、大きさはA4のノートブックPCよりも大きいですし、重さは両手で持ち続けるのが大変なくらいです。
まあ、宇宙では重さは関係なくなりますが。

一旦宇宙服を着てグローブをはめると、カメラの細かいボタン操作などはできなくなるので、カメラの電源はカメラを準備する段階でONにした後は、船外活動を終えるまでずっとONのままです。
また各種設定も変更することができません。
もちろんレンズの交換も不可能です。
必要に応じて、2人の船外活動クルーが1台ずつ、異なるレンズを装着したカメラを持って出たりします。

カメラの訓練のあとは、エリントン飛行場に移動してT-38の飛行訓練を受けてきましたが、先日ご紹介したスーパーグッピーがNASAのハンガーで羽を休めていました。
一飛行機ファンの血が騒ぎ、写真を沢山撮ってきたので、いくつか皆さんにもおすそ分けしますね。


(出展:JAXA)
(出展:JAXA)


 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約