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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年1月20日

こちらはケイト。プールに入って、最初のうりょくチェックをダイバーが行っているところ(出展:JAXA)

今日の朝イチは、シェインとケイトのプールでの船外活動訓練があったので、宇宙服を着る部分だけ手伝いに行ってきました。

こないだケイトが宇宙服を着るのを別の訓練でサポートしたことがあるので、今日はシェインの担当です。

実際にISSで船外活動を行う場合は、ロシア人クルーから多少ヘルプは受けるものの、1人で2人分のサポートをしなければいけないのでかなり忙しいポジションです。
油井さんも長期滞在中に同様のサポートを行いましたが、スケジュールから遅れないようにというプレッシャーがかなり大きかったようです。

宇宙服はまず下半身から着るのですが、クルーは地面に座った状態です。
しっかりと足がブーツまで入るように、ブーツのつま先を立ててクルーが足を伸ばすのに合わせて押し込んでやります。

上半身はスタンドに固定されているので、クルーはその下にしゃがみこんで、下から上半身部に潜り込むような形になるのですが、ここが一番大変なところで、特に頭の大きい私などは頭を胸部に通すところがいつもとても苦労します。
シェインがそうする間、私は上腕部を持ち上げて腕を通しやすいようにしてあげて、あとは腰のあたりをグイグイ引っ張り上げてサポートします。

割とすんなりと上半身の着用を終えました。
シェインは小顔だなとは思っていましたが、これほどとは。

次に、通信用キャップを装着しますが、これはクルー自身が一番しっくりくるように自分で位置を調整することがほとんどです。
例えばあごのストラップの締め付けが少しでも強いと、首を動かすたびに擦れていって、何時間もプールに潜っている間に不快指数が極限まで上がってしまいますし、緩すぎると途中でキャップがずれてしまい、これまた悲惨なことになります。
ですので、ここはクルーが自分で念には念を入れてチェックします。

そのあと、手袋の装着に移ります。
人によっては、グローブ内で手の皮膚がこすれる部分が痛くなることもあるので、ここで絆創膏のようなパッドを貼ったりしてそれを軽減します。
そして、インナーグローブとして軍手のような手袋をはめて、その上からグローブを装着します。
グローブは良く出来ていて、押し込んで腕の部分に接続した後は、少しひねって回転してやるだけでカチリとロックがかかるようになっています。

グローブのあとは、ヘルメットです。
ここも、頭の大きい私の場合テクニシャンが大変そうに被せてくれるところです。
記憶力の良い方は、以前ペギーに「頭大きすぎっ!」と言われたのを覚えていらっしゃるかと思います。

ヘルメットは金魚鉢のような形をしているのですが、被せるときは後頭部から被せて、それから前側を降ろしていきます。
この時に通信用キャップがずれないように、親指・人差し指・中指でヘルメットを両側から持ち、薬指と小指でキャップを押さえつけながらスライドさせていきます。

小顔のシェインは、ここもすんなり。

私はなんだか恨めしい気持ちになってしまいましたw

最後に、胸の部分に使用するツール類を取り付けて、セーフティテザー(命綱)などを所望の位置に取り付けて完成です!


全て装着し終わって、潜水開始前のシェイン。小顔です。(出展:JAXA)
こちらもケイト。ただ中性浮力を取るだけでなく、身体が自然な体勢で安定することも大事です。例えば重心が上すぎると、浮力は取れていても身体がひっくり返ろうとします。ベテランのダイバーはそのあたりの調整が職人の域に達しています(出展:JAXA)


 
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