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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年4月 3日

(出典:JAXA)

ロシア訓練最終日の今日は、テストが1つとロシア語の授業、ソユーズの手動ドッキング訓練がありました。

手動ドッキング訓練は、相変わらず楽しみながらやっています。
ロボットアームの操作や、飛行機の操縦とも近い部分があります。
どちらかと言うと、ロボットアームの操作によりそっくりですね。
使うコントローラーの機能が一緒ですし。

飛行機の操縦と違うのは、ソユーズは前後左右上下に動けますが飛行機はその場所から後ろに下がったり、真横に移動することができないことでしょうか。
また飛行機の場合、風や気流という刻一刻と変化する自然現象の中での操作なので、そういった意味では飛行機の操縦の方が難しい気がします。

反対にソユーズの操縦の方が難しい部分もあります。
それは、ISSとの距離や接近率を見た目から自分で判断しなければならない点です。

もちろん、ソユーズにはそれらを計測する機器が搭載されているのですが、そもそも手動操縦というのはそれらの機器が故障した場合に実施するものなので、訓練でも当然それらの機器からのデータは使用できません。

では、どうやって距離を測るかというと・・・

潜望鏡からの映像が表示されるスクリーンに格子状の線が引いてあって、対象物がその格子何マス分の大きさに見えるかによって距離を判断します。
例えば、このモジュールの幅が2マス分だったら距離は何メートル、という感じです。
対象物はモジュールだったり、ドッキングするポートだったり、ターゲットだったりするのですが、手元にそれらのマスの数と距離の一覧表を用意して操縦します。

残念ながら接近率の方はそういうチャートすらないので、これはもう感覚に頼ったり、スラスターを何秒噴いたから接近率はこれだけ変化したはず、といった推測航法がメインになります。

集中して操作するので、2時間の訓練もあっという間です。

今回のロシア訓練も無事に終了しました。
なんと、次に戻ってくるのは3ヵ月以上先です。
星の街での訓練を開始してから、これだけ長いブランクが空くのは初めてです。
少し寂しいですし、それだけの間、ロシア語やその他の技量をどれだけ維持できるか不安でもあります。
何より油井さんの打ち上げ前の星の街での最終訓練の様子をこの目で見ておきたかったのですが、こればっかりはどうしようもありませんね。
とりあえず、来週末にはこのコテージに油井さんが到着するはずなので、お米をそのまま置いていきます(笑)



 
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