2015年12月 1日

その1

11月30日　L-15 days（ソユーズ45S打ち上げまであと15日）

無事にバイコヌールに到着しました！

今朝は8時から星の街で恒例の朝食会。
と言っても、豪華な朝食には全く口をつけずにひたすら送別の辞と乾杯の音頭が続くというザ・ロシア流です。
以前、野次馬で参加した際のレポートはこちら。
大西宇宙飛行士Google+日記（2015年8月19日）
最後のイス取りゲームも、不意を突かれた前回とは違い、これあるを知っていた今回はしっかりとゲット！
非常に沢山の方に見送りに来て頂きました。
感謝です。

バスで星の街のすぐそばのチカロフスキ軍用飛行場へ。
そこから、ガガーリン宇宙飛行士訓練センターの専用機2機で、バイコヌールへと出発です。
1機目にプライムクルーが乗り込み、2機目に私たちバックアップクルーが乗り込みます。
他にも、インストラクターや各システムのスペシャリストの方々、マネジメント層の方々が2機に分乗します。
これ以後、プライムクルーとバックアップクルーが移動を共にすることはありません。
12月15日に打ち上げの発射台に到達するまで、常に別の車や飛行機で移動することになります。

離陸してから、見渡す限りの平野上空を飛ぶこと、約3時間です。
機内ではちゃんと機内食も出してもらえます。
やはり飛行機が気になるところですが、見たことない型の飛行機でした。
ロシア製でしょうかね。
一目気になったのは、いわゆるノーズと呼ばれる飛行機の先端の部分が、ガラス張りになってるんですよね。
なんと航法士（ナビゲーター）が乗っているようです。
フライト中に、親切なキャプテンがコックピットを見せて下さったのですが、何とも古めかしいデザインで、計器もほとんどが昔ながらの空盒計器でした。
コックピット内はおびただしい数のスイッチで埋め尽くされ、2人のパイロットの足元の間から先ほどのノーズのガラス張りのスペースに行けるようになっていて、そこに航法士がいます。

濃霧の中、バイコヌール宇宙基地内にある飛行場に着陸。
降りれるのかなと思うくらいの霧でした(；´∀｀)
先に離陸した1号機が既に到着しています。
出迎えに来て下さったエネルギア社の幹部の方に到着を報告して、そのままクルー専用バスに乗り込みます。
入国審査を経たパスポートを受け取って、一路ホテル地区へ。

ホテル地区は宇宙基地の外にあって、飛行場からは車できっかり1時間かかりました。
宇宙基地がいかに巨大かがお分かりいただけるかと思います。

すぐにホテルにチェックイン。
部屋はとても快適で、一人で使うには勿体ないくらいのスペースです。

ホテルの近くに大きな建物が建っていて、同行のスタッフの方々はこちらに泊まっています。
訓練や記者会見が行われるのも、こちらの建物です。
いずれご紹介できればと思います。
その建物でクルー全員で夕食をとったのですが、サプライズで私たちの到着を祝うケーキを出してくださいました。
何と、ソユーズロケットが上に乗っています。

夕食後、明日のソユーズ宇宙船のフィットチェックに向けた簡単なブリーフィングを受けて、バックアップクルーはこれで今日のプログラムは終了です。

明日は終日、宇宙基地内のロケット工場で1回目のフィットチェックがあります。
それでは、今日はこのへんで。
おやすみなさいm(_ _"m)

その2

星の街からの出発の模様です。