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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年8月28日

今日は終日、巨大プールを使用した船外活動訓練でした。
疲れた~
ついこないだまでメンテナンス期間だったこのプール。
メンテナンス後、初の訓練ということで、いくつかレイアウトが変わっていました。

1番の変更点は、先日Node1(ノードワン)からNode3(ノードスリー)に付け替えられたPMM(ピーエムエム)というモジュールの新しい位置が反映されたことでしょうか?
実際、今日のタスクの1つはNode3とPMMの間に排気バルブを取り付けるというものでした。

さてさて、昨日は今日の準備で忙しくて投稿しなかったのですが、一昨日に引き続いて実験関連の訓練が続いています。
その中でも、自分の体を使って行う宇宙医学に関連する実験がほとんどです。まずは基礎データに欠かせない、採血や尿の採取、唾液の採取ツールの保管場所や使用方法についての説明。
採血は地上のものと変わりませんが、尿の採取は難しいです。
というか、特殊なツールが必要です。
簡単に言ってしまえば、尿を一旦バッグに溜めて、そこからシリンダで必要量を抜き取る感じです。
練習用に3回分のツールをもらえたので、地上にいる間に練習していこうと思います。
一方で、唾液の採取は簡単ですね。
脱脂綿のようなものを口にしばらく含んで採取します。

採取された血液は、遠心分離機にかけ、そのあと先日ご紹介したMELFIという冷凍庫に保存され、地球への帰還を待つことになります。

それから最近多いのが、超音波エコー検査の訓練です。
多くの実験で、それぞれ体の別の部位を検査します。
この検査には、ISSでは2人のメンバーが必要で、1人が被験者で自らエコーのセンサーを体に当てて動かします。
もう1人は端末操作の担当で、エコー感度の調整や画像の保存などの操作を行います。
そして、私たちクルーに指示を出す専門家が地上にいます。
彼らは地上でリアルタイムにISSからのエコー画像を見ながら、どちらにセンサーを動かすかを宇宙飛行士に指示します。

これが非常に難しいです。
何しろ、エコー画像を見ても何がなんだかわかりませんし、先生方がその画像のどこを見たいのかが素人の私にはよくわかりません。
必然的に言われたとおりにセンサーを動かすしかないのですが、

「センサーを右手の方向に2cm動かして」
「10度角度を下げて」
「センサーを時計回りに90度回して」

と言った矢継ぎ早に飛んでくる指示に従ってセンサーを動かしていきます。
自分でもエコー画像を見ながら、先生の見たいものがどれかを聞いて、少しでも自分で動かしてみるのですが、画像の上下左右がそのままセンサーの上下左右に対応しているわけではないので、かえって難しいです。

古川さんや金井さんなどは、自分でちゃっちゃと出来てしまうんでしょうね、こういう検査は。
自分の心臓の弁の開閉や、動脈の断面などを自分の目で見れるのはちょっと面白いです(^^)
弁が忙しく開閉しているのを見ると、人間の体ってつくづく不思議だなあと、子供っぽい感動すらおぼえます。



 
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