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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年3月19日

(出展:JAXA)

ソユーズTMA-20Mの3人組は無事にISSに到着しましたね(^v^)
ISS長期滞在3度目のジェフはさすがの貫録で、いまこうして書いている間も悠々と地上との交信イベントを楽しんでいますね。

さて、アレクセイもオレグもジェフも、見事にムーンフェイス状態になっていますが、これは重力のある地上からない宇宙に出た時に起こる身体の変化で、体液シフトによるものです(写真はNASA TVから)。
身体の中の体液が上半身に移動するために起こる、顔が膨れる状態を言います。

この体液シフト(Fluid Shifts)は、時間の経過とともに落ち着いていきますが、完全に地上と同じ状態には戻らず、私たち宇宙飛行士の身体に色々と悪さをすると考えられています。
その影響をかつてない規模で調べようというのが、昨日ご紹介した「Fluid Shifts」という実験です。

今日の午前中は、4時間半にわたってこの実験の基礎データ取得が行われました。
私が参加する予定の医学実験の中でも恐らく最も大規模な実験だけあって、地上でのデータ取りもそれはそれは大変でした。

体中にセンサーや電極をつけられて、腕にはカテーテルを挿入されて血液をサンプルされ、体液を追跡するためのトレーサーとして塩水を飲まされました。
3時間後、5時間後にそれぞれ唾液と尿のサンプルを採取されたので、そこでこの塩水の成分がどの程度出てくるかで体の中の体液の収支を知ることが出来るのでしょう。

限られた時間内で必要なデータを全て取得するために、研究者の方々が分刻みのスケジュールで働いて下さいました。

座った状態、ベッドに寝た状態、ベッドを15度足の方を高く傾けた状態、さらにその状態からロシアのCHIBIS(チービス)という下半身に負圧をかける機器を装着した状態の、4つの状態でテストが行われました。

CHIBISについては、こちらをどうぞ。
大西宇宙飛行士Google+日記(2015年4月1日)

そのそれぞれの状態で、頭蓋内圧の推定や眼球のCTスキャン、心臓・頸部・目の周辺の超音波検査などが行われます。

3人の技師の方々が、同時にその3か所を超音波検査器で検査をしてくるので、こちらも身動き一つ取れません。
少しでも早くデータが取れるよう、とにかく動かないように、じっとしていたので、4時間半終わった時にはどっと疲れが(;・∀・)

かなり頑張ったので、良いデータが取れていると良いのですが。

午後は、VO2 MAX測定の体力測定をサイクリングマシンを使って行い、自分の限界を見てきました。
半年前のデータとほとんど変わりなかったですね。
そのあと、トレーナーの方々に筋力トレーニングを指導して頂いて今週の訓練は全て終了です。

振り返ってみると、実験のデータ取りに終始した1週間でしたね。
来週は、最後の船外活動訓練が予定されており、これまた充実した1週間になりそうです。



その2

私がISSに一緒に滞在するアレクセイ、オレグ、ジェフの3人を乗せたソユーズTMA-20M機の打ち上げが5分後に迫っています(/・ω・)/




 
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