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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年9月16日

(出展:JAXA)

ドイツのケルンに到着しました。
6月のヨーロッパ宇宙機関(ESA)訓練に引き続き、今回もヒューストンから空路フランクフルトへ入り、そこからレンタカーで陸路ケルンへ(もちろんマニュアル車)。
お昼過ぎには無事にホテルにチェックインしました。

今回の訓練は、コロンバスモジュールのスペシャリスト訓練と、ESA関連の実験の訓練が目的です。
今日の夕方、早速ESAへ顔を出し、ENERGY(エナジー)という実験の基礎データ取得に関する概要を聞いてきました。
この実験は、私たち宇宙飛行士の体のエナルギー代謝が、地上と宇宙とでどのように変化するかを調べ、将来の宇宙ミッションでより効率的なエネルギー補給、宇宙食の選定を実現し、宇宙飛行士の健康維持、引いてはミッションの成功に繋げようというものです。

Astronaut's Energy Requirements for Long-Term Space Flight

これまでに9人の宇宙飛行士が参加し、私が最後の10人目となるそうです。

この実験に関する訓練は明日に、データ取得は明日から10日間予定されています。

エネルギーの代謝を調べるためには、いくつかのデータが必要になってきます。
それらは追ってご説明したいと思いますが、まずは何より外から入ってくるエネルギー、この場合は食料・飲料をはっきりと把握しておかなければなりません。

というわけで、明日の朝食から明後日の朝食まで、ESAから支給された食事を摂取することになります。
今日の夕方は、そのメニューの試食・選定が行われました。

全部で17種類の缶詰の宇宙食を試食して、10点満点で見た目や風味、おいしさなどの項目を評価していきます。

「ESAの宇宙食は、ミシュラン常連のフランスの有名シェフが担当しているんだ」

という担当者の一言で、俄然やる気も湧いてきます(オイ)
次から次へと出される缶詰を、もぐもぐ、と試食していきます。
うん、確かにどれも美味しい・・・
でもまあ、そこはやはり缶詰ですからね、レストランで食べる料理とはだいぶ違うなあと思いました(笑)

17種類を評価し終え、私は一足先にホテルへ戻りました。
その間に、私のつけた点数を元に、しっかりとカロリーが摂取できるように研究者の方々が4食分(朝食2回)のメニューを考案して下さいました。

写真がその後、ホテルに届けられた缶詰キット(4食分)になります。
明日の朝食から4食、このキットを消費していくことになります。
飲み物も基本的には水のみです。
ただ、どうしてもお腹が空いて間食したくなったり、他の飲み物が飲みたくなったら、消費して構わないと言われています。
その代わり、何をどれだけ食べたり飲んだか、きっちりと後で申告してほしいと言われました。
当然ですね。
もちろん、食べ残した場合も、写真に撮って何をどれくらい残したかを申告しなければなりません。
そうしないと、実験のデータが不完全になってしまいますからね。
良い実験データが取れるよう、なるべく全て完食して、飲み物も水だけで済ませようと思います。

それでは、明日からのESA訓練、がんばります。



 
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