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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2017年7月15日

近況です。

6月からJ-COM(ジェイコム)の資格を取得するための訓練を始めていましたが、本日その重要なマイルストーンの1つである、認定シムと呼ばれるシミュレーション訓練があり、無事に合格いたしました!

これもメンターのチャリさん(ベテランJ-COM)をはじめとする「きぼう」運用管制チームの皆さんのおかげです。

今後は、実際のコンソール業務のOJTに移っていくことになります。

説明が前後してしまいましたが、J-COMというのは「きぼう」管制チームの中でISSとの交信を担当するポジションです。
世界中の各管制センターにはそれぞれ1つずつこの交信官のポジションがあって、例えばヒューストンのチームではCAPCOM(キャプコム)という名で呼ばれています。

本来、管制官の訓練というのは1年以上という年月をかけてじっくり行われるのが普通なのですが、私の場合は過去にNASAでCAPCOMをやっていたことと、ISS長期滞在クルーとして受けてきた訓練項目がまだ有効だったために、大幅にカリキュラムを短縮しての今日の認定シムでした。


さてそのシムですが、中盤に発生した中温系の冷却ループからの水漏れへの対応が難しかったですね。
中温系は様々な重要な機器の冷却を担っているので、そのループから水が漏れるとインパクトが大きいのです。
まずはどこから漏れているかを調べるのが第一なので、地上で調べられる範囲を調べつつ、並行してクルーに目視で配管の特に接続部分を中心に調べてもらいます。
でも、ある箇所を調べるためにはそこにアクセスするためにラックを引き出してやる必要があったり、ラックを引き出すためにはそのために邪魔になる配管を外したりラックへの電力を遮断する必要があったりと、とにかくこの手順がなかなか進められませんでした。

J-COMはシステムの操作や他のセンターとのやり取りを担当していない分、他のポジションと比べると余裕があるので、その間にもっと先の方までクルーの手順を先回りして、他のポジションのサポートができれば良かったなと反省です。

5時間のシミュレーション訓練が終わるころには、みんなヘトヘトになっていました。
大変な訓練でしたが、その分学びも多かったですし、チームで一丸となって問題解決に向けて進んでいく過程は楽しいですね。

というわけで、まとまりのない文章になってしまいましたが(オチもありませんし)、近況報告でした。

それでは皆さん、どうぞ良い連休を♪



 
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