このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年2月11日

(出典:JAXA)

今日の星の街は久しぶりに気持ちの良い快晴でした。
雲ひとつない青空は本当に久しぶりです。
思わずカメラのシャッターをパチリ。
こうしてみると、ガガーリン宇宙飛行士訓練センターは、どこかの大学の構内にいるようですね。

今日の午前中はソユーズのシミュレーション訓練、午後はロシア語の授業がありました。
シミュレーション訓練では、ソユーズのソーラースピンとISSへのランデヴー部分の訓練を行いました。

「ソーラースピン」というのは、いま私が勝手に名付けましたが、ソユーズの太陽電池パネルを太陽の方向に向けた状態で宇宙船自体をぐるぐる回転させることです。

太陽電池パネルは平板なので、最も効率よく電力を発生するのはそれに対して直角に太陽光が当たっている状態です。
現在はソユーズは打ち上げから約6時間でISSへドッキングしてしまうので、極端な話、太陽電池パネルを使用しなくても電力は保ちます。
現に前々回のソユーズ打ち上げでは、パネルの片側が開かないというトラブルが発生しましたが、ソユーズはそのままドッキングに成功しました。

以前は、2日間かけてISSにドッキングしていましたので、現在と比べると空き時間が多く、その間はこのソーラースピンを行って電力を賄っていたのでした。
(現在でも何らかの不具合により6時間のドッキングが不可能になって、2日間のモードになる可能性はあります)

さてそのソーラースピンですが、前述の通り、パネルが太陽光に対して直角になるようにソユーズの姿勢を変えた後、その状態をキープしたまま宇宙船を回転させます。
これはジャイロ効果を利用するためです。
ジャイロ効果というのは、物体が自転することによって安定性を得ることですが、身近な例ではコマがありますね。
コマが倒れないのは、ぐるぐる回って自転しているからです。
ソユーズもこのジャイロ効果を使って、スラスターを噴射することなく、一定の姿勢を保とうというわけです。

もちろん中には宇宙飛行士が乗っていますので、あんまり高速で回転させることはできませんが、それでもゆっくりとずっと宇宙船が回っている状態というのは決して気持ちの良いものではないらしく、コマンダーのアナトーリによると
「気持ち悪かった」
そうです。

さてさて、それでは今日はこのへんで。
明後日にはISSロシア区画の生命維持システムに関する試験があるので、今晩はもうちょっと勉強です。
週末に油井さんが星の街に到着していますが、お互いそれぞれの訓練で忙しく、なかなかゆっくりと話ができていないのが残念です。
油井さんは時差ボケで早く寝て早く起きる生活になっているので、私とは完全に起きているタイミングがずれてしまっています(笑)



 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約