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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年3月19日

(出典:JAXA)

今日、3月18日は旧ソ連の宇宙飛行士アレクセイ・レオーノフさんが人類初の船外活動を行ってから、ちょうど50年になります。
星の街ではそれを記念して、式典とレセプションが行われましたが、夜そのレセプションに飛び入りで参加させてもらいました。
レオーノフさんご本人はもちろん、女性初の宇宙飛行を行ったヴァレンチナ・テレシコワさんもいらっしゃっていて、宇宙開発史に残る宇宙飛行士お2人にお会いすることができました。

レセプション自体も、人々が次々と祝辞を述べて、その度に皆で「ウラー、ウラー、ウラー!!」と乾杯をするのをいつ果てるともなく続ける、ザ・ロシアな感じの宴でとても楽しかったです。

レオーノフさんと言えば、その船外活動の際、宇宙服が内外の気圧差でパンパンに膨れてしまい、そのままではエアロックに戻れなくなってしまったという話はとても有名ですね。
ご自身の判断で、宇宙服から空気を抜くためのバルブを開いて、宇宙服をしぼませてエアロックに帰還したというすごいエピソードをお持ちの方です。

さて、今日の訓練の話です。
午前中はアナトーリと組んでソユーズの手動ランデブー訓練があり、午後は同じくアナトーリと共にソユーズのシミュレーション訓練に臨みました。
1ヶ月と少し間が空いてしまいましたが、チームワーク良くできたのではないかと思います。

シミュレーションのシナリオは、打ち上げ前にソユーズ宇宙船に乗り込むところから、打ち上げ、軌道投入、ランデブーに入るための軌道制御をするところまでです。
いつもの如く、色々なシステムの細かい不具合・故障がインストラクターによって投入されます。
今日は「何かが漏れる」という不具合が多く、家で例えればあちこちの配管から色々漏れ出してきて、その都度その上流のバルブを開け閉めしながら全体を制御する、というようなことの繰り返しでした。

1つ、チームというよりも私個人のミスがありましたのでご紹介します。

訓練の終盤で、アナトーリが帰還カプセルから居住モジュールに移動して、私がカプセルに残っていたときのことです。
手順書に従って、アナトーリが居住モジュール内にある、空気中の二酸化炭素を除去する装置を起動しました。
この装置にはファンがついていて、そのファンが故障したときに自動で警報が鳴る仕組みになっています。
ただ仕様として、装置を起動してファンが回り始め、それが規定以上の回転数に達するまでの間も、同じ警報が鳴るようになっているのです。

実際、この時もその警報が鳴りました。
私の頭の中には、『この装置を立ち上げた』=『この警報が鳴る仕様になっている』という刷り込みがあったので、特に不思議に思わずその警報を止める操作をカプセル内で行ったのでした。

ところが。
あとでデブリーフィングで指摘されたのは、このファン、実際に不具合で故障させられていたそうです(汗)
つまり、私が深く考えず半ば反射的に警報を止めてしまったことによって、それに気付けなかったのでした。

これには、学ばされることが多かったです。。。
刷り込みというのは、恐ろしいですね。
ソユーズの操作にも慣れてきて、少し基本を忘れてしまっていたのかもしれません。
訓練も終わりの時間に近付き、油断や疲れもあったかもしれません。
ミスをしたのが訓練で良かったです。
次に活かします!


 
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