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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年11月25日

(出展:JAXA)

今日はJAXA関連で2つニュースがありましたね。

1つはH2Aロケット29号機の打ち上げ成功。
これは、従来のものより第2段ロケットを改良することにより、衛星の打ち上げ能力を向上させたバージョンの初の打ち上げになります。
例えば、ソユーズ宇宙船の場合、ロケットの仕事は打ち上げからわずか8分半程度で終わります。
そこからは、宇宙船が自分の力で軌道を制御していきます。

これまでのH2Aロケットも同様に、衛星を低い軌道に投入するまでの長くても30分間くらいが仕事でした。
衛星によく使用される静止軌道というのは、ISSよりももっとずっと遠いところにある軌道ですので、衛星がそこまで自力で高度を上げていくには、相応の燃料が必要になっていたわけです。

今回の打ち上げでは、衛星がロケットから切り離されるのは打ち上げから約4時間半後でした。
その間、ロケットの燃料を使用して高度を上げたり姿勢を制御するので、衛星の側からするとその分自分の燃料を節約でき、コストの削減や寿命の長期化が可能になるわけです。

日本のロケットビジネスの活性化に期待します。

さて、もう1つは油井さんの帰還日が12月11日に決まりましたね。
11日は私はちょうどバイコヌール宇宙基地にいますので、油井さんとはニアミスです。
ただし私はそのまま15日のソユーズ打ち上げまでバイコヌールに残り、油井さんはその日のうちにヒューストンに向けて出発するので、カザフスタンで顔を合わせるチャンスは残念ながらありませんが。
油井さんが帰ってきたら、お聞きしたいことが沢山あります。

さてさて、今日の午前中は、先週1週間で溜まりに溜まっていた事務的な仕事やメールを処理しました。
午後はアメリカのヒューストンにいるインストラクターと電話を繋いで、ロボットアームの操縦訓練がありました。

星の街のNASAオフィスの1室に、ヒューストンにあるものと全く同じロボットアームのシミュレーターが設置されていて、しかもヒューストンから遠隔操作出来るようになっているのです。

この訓練は、自分の技量を維持するための訓練で、ケイトと交替でシグナス宇宙船のキャプチャー操作の練習を行いました。
久しぶりなので腕が鈍っていましたが、無事にキャプチャーすることが出来ました。

明日明後日は、何も訓練が設定されておらず、クルーレスト(休息日)となっています。
来週月曜にバイコヌールに行ったら、そのまま隔離状態に置かれるので、それに向けた体調管理という大切な意味合いがあります。
ゆっくり時間があるので、先週の最終試験の模様などお伝えしたいと思います。



 
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