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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年6月 3日

引き続き、私が将来ISSで参加する可能性のある実験・研究の基礎データ取得が行われています。

今日の午前中は、通称Cardio Oxと呼ばれるNASAの研究のための基礎データ取得が行われました。
先にご紹介した48時間蓄尿検査も、実はこの研究のデータになります。

他に採血と超音波検査が行われました。

この採血と超音波検査に関する制限がなかなか多項目で、

・採血前8時間は飲食禁止(水は可)
・24時間以内の強負荷の運動禁止
・12時間以内のカフェイン飲料、アルコール飲料、タバコの禁止
・24時間の薬の服用は避ける

などなど。
まあ、これらは採血でよくある制限なのですが、

・前夜は最低6時間の睡眠をとること

となるとちょっとビックリです。
さすがに、今まで睡眠時間まで制限がついたことはありません。
私は普段、6-7時間程度の睡眠をとりますが(私が理想としているのは8時間です)、もちろん忙しい時などは5時間とかになってしまうこともあります。

最低6時間、と言われるとかえってプレッシャーになりますよね(^^;)

幸い、昨日は早めにベッドに入ったお陰で、7時間近く寝ることができ、ホッとしました。

このCardio Oxと呼ばれる研究、正式名称は「Defining the Relation Between Biomarkers of Oxidative and Inflammatory Stress and Atherosclerosis Risk in Astronauts During and After Long-duration Spaceflight 」といいます。
長いです(アセアセ)

私は医学的なバックグラウンドを持たないので、詳しく説明することはできませんが、長期滞在中、もしくは後の宇宙飛行士の生体指標とアテローム性動脈硬化の間の因果関係を調べる研究だそうです。

もっとざっくり言ってしまうと、長期滞在が心臓血管に与えるリスクに関する研究ということでしょう。
この研究を通して、心臓血管に関する病気に関連する要因についての一般的な理解がより深められるそうです。

超音波検査では、頚動脈と上腕動脈の超音波データを取得しました。
座った状態と寝た状態、さらに血管を広げる特殊な薬を服用した状態など、1時間半近くかけて実施されました。

ISSでの滞在中は、私自身もしくはクルーだけで超音波検査をする必要があるので、スキャナー(?)を当てる部分についてもデータを取得されました。
例えば、頚動脈の超音波を取るときは、耳たぶの下端から下に何センチのところにスキャナーを当てる、などなど。

こういった宇宙医学に関する研究が、地上の人々の病気の治療に役立てば良いなと思います。

NASA-Defining the Relationship Between Biomarkers of Oxidative and Inflammatory Stress and the Risk for Atherosclerosis in Astronauts During and After Long-duration Spaceflight



 
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