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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年11月28日

(出展:JAXA)

今日の星の街は久しぶりの快晴です。

昨日の午前中は、体重測定や心電図測定などの基礎データ取得が行われた後、疫学者の先生からバイコヌール滞在中の注意点についてのブリーフィングがありました。

疫学、というのは私もあまり馴染みのない言葉なのですが、どうやら集団の中で発生する疫病の人から人への伝染の仕方などを研究する分野の学問のようです。

プライムクルーとバックアップクルー、インストラクターや主要スタッフは、バイコヌール到着後から隔離状態に入り、限られた人との接触しか行わないようになります。
またクルーと間近で接する人々には、医師の診察が事前に行われます。
これはもちろん、打ち上げ時のクルーの健康状態を守るためであると同時に、ISSに病原菌を持ち込まないようにするために必要な措置です。

ガガーリン宇宙飛行士訓練センターの疫学の先生は、関係者の間では『ドクター・ノー』と呼ばれている、ちょっとした有名人です。
というのは、隔離期間中の検疫の監督者なので、クルーや外部からの様々なリクエストや意向伺いに対して、「ノー(だめ)」と言う立場にあるからです。

今日のブリーフィングは、この『ドクター・ノー』直々からのブリーフィングでした。
開口一番、

「疫学者のセルゲイだ。私のことを『ドクター・ノー』と呼ぶ人もいる」

(うわっ、思いっきり自覚されている)(;・∀・)

と内心驚いたのですが、続けて先生が

「なぜならそれが私の職務だからだ」

とおっしゃったのを聞いて、私は何だか感動してしまいました。
そりゃそうですよね。
誰もすき好んで「ダメダメ!」と言ってるわけじゃないですよね。
大事なミッションに向けて、打ち上げを成功させるために、疫学の専門家としての観点からダメなものはダメと。
実際にお話を伺っても、本当は気さくな方なのだろうなあと思いました。
こういう方が、バイコヌールでしっかりと目を光らせていて下さるというのは、とても心強いですね。
自分では健康に気をつけているつもりでも、専門家から見ると甘い部分もきっとあるでしょうから。

ブリーフィングの内容は、来週月曜のバイコヌールへの出発日から打ち上げまでの大まかなイベントの説明、健康管理上の注意事項などです。
打ち上げ前の宇宙飛行士と直接面会できるのは、家族や所属機関の限られた関係者だけです。
友人らその他の人たちとは、ガラス越しでしか面会は出来ません。
12歳未満の子供についても同様に、直接の面会は許されません。

さてさて、月曜には、いよいよバイコヌールへ向け、出発します。

次の投稿は、現地からのレポートになるでしょう。
どうぞお楽しみに!

それでは皆さん、どうぞ良い週末を♪


(出展:JAXA)


 
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