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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年12月 4日

12月3日 L-12 days

一昨日、昨日でバイコヌールでの前半のメインイベントが終わった感じです。
今日から少しペースが緩やかになって、打ち上げ数日前からまた忙しくなる前の小休止といったところでしょうか。
自分の時間が増えて、プライムクルーは思い思いにその時間を使っているようです。

午前中はソユーズ宇宙船の通信システムに関するレビューがあり、地上と交信する際の注意事項などをインストラクターと一緒に再確認しました。
そのあとは、実際のフライトの船内の映像を見せてもらいました。
船内には2つの小型カメラが取り付けられていて、クルーの様子やどのような操作をいつ行ったかを記録しています。
地上に送られる映像用のカメラとはこれは別です。
帰還モジュール内には合計4つのカメラがあって、2つは固定式のカメラで、その映像は地上に送られます。
打ち上げ時の中継で、船内の様子が映るのはこれらのカメラからの映像になります。

今日見せてもらった映像はそれらとは別のカメラで、小さいので簡単に設置場所を変えることができ、状況に応じた映像を記録することが可能です。
その映像は地上にリアルタイムに送ることが出来ない分、高解像度で船内の様子が非常に良くわかります。

打ち上げからISSにドッキング、それから地上に帰還するまでのハイライト部分を見て、実際のフライトがどのような感じかを知ることが出来ました。
どんなに高性能のシミュレーターがあっても、やはり実際との間にはどうしても埋められない差がありますので、それを補完する上でとても参考になりました。

そのあとは、久しぶりにISSとの手動ドッキングの練習を行いました。
星の街にあるような本格的なシミュレーターはありませんが、それでもコントローラーは実際と同じものを使用してコンピューターによるシミュレーションが可能です。
ISSまで250mの距離からの手動ドッキングや、フライアラウンド、近距離からのドッキングの練習をしました。

午後は自由時間で、運動をしたり自由に過ごす時間を取ることが出来ます。
しっかりと時間をかけて運動が出来るのは良いですね。

夕食後、インストラクターの方々と娯楽室で「マフィア・ゲーム」というのをやったのですがご存知でしょうか?
私は全く知らないゲームだったのですが、所謂「犯人探しゲーム」です。
例えば10人でやるとすると、そのうちの3人がマフィア役、5人が一般市民役、1人が調査官役、1人が医者役といった感じで各自役割が与えられます。
もちろん、誰がどの役かはお互いにわかりません。
「自分はこの役だ」と言うことは出来ますが、その人が本当のことを言っているかどうかは、他の人にはわからないのです。

マフィアの目的は、自分がマフィアだと気づかれることなく、他の7人をゲームから排除していくこと。
それ以外の人の目的は、マフィア3人全員の正体を暴くことです。

これは非常に面白いゲームです。
壮絶な心理戦が繰り広げられます。

自分に向けられた疑惑を弁明することによって他の人に疑惑を逸らしたり、自分なりにマフィアの心理を読んで、一人一人の言動から誰がマフィアかを推測したり。

何より、これをロシア語でやるというのが非常に良いロシア語の練習になりました。
自分の推理を理路整然と説明して、他の人を説得するにはそれなりの語学力が必要になります。
かなりチャレンジングでしたが、その分やりがいがありましたね。

ただ私はマフィア役は苦手なようで、途中で見破られてしまいましたが。
面と向かって「タクヤが怪しい」と言われると、自分でも顔が紅くなるのがわかるんですよね~(;´∀`)

詳細なルールは、ネットで探せば出てくると思いますので、興味のある方はぜひ遊んでみてください。
10人くらい集まると非常に盛り上がると思いますよ。



 
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