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2017年11月19日
先週、今週と半年ぶりのヒューストン滞在でした。
船外活動やロボットアーム訓練と、帰還後1年の医学研究のデータ取りが目的です。
そう、昨年の10月30日に帰還してから、いつの間にか1年もの時間が過ぎていました。
沢山の医学研究に参加しましたが、時間を経ると共にデータを取るのが「これで最後」というのが多くなってきて、今回のヒューストン滞在でほとんどの研究のデータ取りが終わりました。
昨年のISSでの長期滞在が名実ともに過去のものになりつつあるのを感じます。
さてさて。
昨日は、星出さんと組んでの船外活動訓練がありました。
宇宙に行く前の最後の船外活動訓練から、1年半以上時間を空けて先週と今週、1回ずつNASAの巨大プールで訓練を行いましたが、久しぶりにやるときついのなんの(いや、前もきつかったですが)。
相変わらず、上半身の疲労度が半端ありません(;'∀')
5時間以上におよぶ訓練の後半は、宇宙服の肩と肘の関節を動かすのさえ一苦労になってきます。
昨日メインで行ったのは、新しいNASAの宇宙飛行士候補者クラス向けの訓練カリキュラムの内容検証です。
今回のクラスから、大幅に訓練カリキュラムが変更されることになっていて、基礎的なスキルを段階を踏んできっちりと教えていこうという方針が徹底されています。
例えば、足場をしっかりと固定した状態で、コネクターの取り付け・取り外しなどの基本スキルを反復練習します。
そのあと、実際のISSの模型での作業を模擬していく流れになっています。
私が候補者だった頃にも、こんなカリキュラムがあれば良かったのに‼と思うくらい良い仕組みだと感じました。
難しいのは、これまで何度も訓練を繰り返してきている私たちにとっては当たり前になりすぎていて、ついつい初心の頃はどうだったか忘れていることです。
「この段階の候補者に、そもそもこの確認作業の意味が理解できるのか?」
「このスキルを教えるのはまだ早いのでは?」
常にそういう問いかけを繰り返しながら、プールから上がってからも関係者で時間をかけて話し合いました。
星出さんからも、多くのことを学ばせて頂きました。
私はついつい目の前の作業に没頭してしまう(作業が大変なので)のですが、星出さんは常に2手、3手先を考えていて、行動に移す前にその動作の持つ意味をイメージして、先読みして行動を決めているので、そのあたりの考え方がとても参考になります。
充実した久しぶりのヒューストン滞在でした。
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