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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2015年8月 6日

(出典:JAXA)

今日の午後は4時間のソユーズシミュレーション訓練がありました。
前回同様、4周回ランデヴー方式の軌道投入直後から始まって、ISSにドッキングするまでです。

ソユーズ宇宙船は、ソユーズロケットによって高度約220kmの軌道に打ち上げられますが、そこからメインエンジンを4回噴射してISSの軌道に近付き、ランデヴーフェーズに入ります。

今日の不具合は以下の4つです。

①エンジンへの燃料加圧システムの1系統に不具合
燃料を加圧するガスによって、通常燃料は一定の圧力に保たれますが、その加圧システムに不具合が生じて、その燃料の圧力が過大になる不具合です。
そうなると、燃料の圧力をモニターしながら都度必要に応じて加圧ガスのバルブを開いたり閉じたりしなければいけなくなるので、結構大変です。
特に、シミュレーションの最初の方でこの不具合を入れられると泣けます。

②熱制御システムの不具合
排熱ループの制御が故障して、冷却ループの温度が冷えすぎている状態です。
船内の温度が低くなり、電子機器にとって天敵の結露の危険性も出てくるので、これも何らかの対応をしてやる必要があります。

③ランデヴー航法装置の故障
ISSとの相対距離や相対速度を測る、クルスと呼ばれるシステムがあるのですが、ランデヴーに必須のシステムなので2系統あります。
ランデヴー開始早々に1系統が壊れ、ISSへ400m以内に接近してフライアラウンド(ドッキングするポートに回りこむ飛行)中にもう1系統が故障したため、自動操縦でのドッキングが不可能になり、アナトーリが手動操縦に切り替えてドッキングしました。

④ドッキングシステムの故障
通常はドッキング自体も自動で行われるのですが、ソユーズがISSにドッキングしたことを示すセンサーの1つが不作動に。
センサーが作動しない為、本来走るはずだった自動のドッキングシーケンスが実施されず、手動で1つ1つのコマンドを送信することに。

いくつか不具合はありましたが、無事にISSにドッキング成功しました。
シミュレーション訓練の回数を重ねることによって、クルーのチームワークもかなり良くなってきたように思います。

今日の写真はちょっと珍しく、居住モジュールへのハッチが開いた状態のカプセルの様子です。
メインエンジン噴射の合間で時間のあるときに、コマンダーが居住モジュールへ移動して、機器の立ち上げなどを行うのですが、その間レフトシーターは帰還モジュールに残り、システムの監視を行います。



 
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