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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年3月22日

(出展:JAXA)

今日は明日の船外活動訓練の事前ブリーフィングがありました。

これが私の打ち上げ前最後のプールでのランになります。

実施するタスクは、私たちの長期滞在中に実際に実施する可能性があるタスクですが、誰が船外活動を行うかまではまだ決まっていません。

メインとなるタスクは、Space-X社のドラゴン宇宙船9号機で打ち上げられる予定のIDAアダプター(アイディーエー・アダプター)のインストールです。
このアダプターは、将来のアメリカの民間企業による有人宇宙船がISSとドッキングするためのものです。
従来の、例えばスペースシャトルがドッキングしていたISSのドッキングポートは、ロシア製のドッキング機構が使用されていましたが、今回のアダプターは、そのドッキングポートの先に取り付けられ、アメリカの民間宇宙船の到着を待つことになります。

タスクは大きく分けて、3つのパートに分けられ、まず事前にケーブルを近くに配置する準備パート、IDAアダプターをISSにドッキングさせるパート、ドッキング後のいくつかの細かい作業を行うパートがあります。

準備パートは、既に船外活動で実施されており、必要なケーブル類はドッキングポートの近くに仮置きされた状態になっています。
私たちが明日行うのは、残りの2つのパートです。

まず、ロボットアームがIDAアダプター本体をドッキングポートのすぐ近くまで持ってきてくれているので、船外活動クルー2人がそれを掴んでISSにくっつけます。
そのあと、結合ボルトを回すために必要な電気ケーブルなどを接続します。

実際にボルトを回して結合させる部分は、地上と船内に残っているクルーがコマンドを送信して行います。
結合後、残りのケーブルの接続や、ドッキングポート、アダプター周りに新しい機器を設置したり、既にある機器に防護カバーを取り付けたりといった細かい作業を行って終了です。

ブリーフィングのあとは、アダプターのテストモデルを使用して、ISSとくっつける部分を練習したり、ヴァーチャルリアリティーマシンを使用して、重量のあるアダプターを2人で扱う感覚などを体験することが出来ました(写真はその最中)。
ISSは微小重力とは言っても、重いものと軽いもので慣性は全く異なるので、手で扱う感覚も違ったものになります。
こういった感覚を体験できるのは、非常にありがたいですね。

ちなみに、ドッキング時に使用するセンサー類は光学装置などデリケートなものが多いので、ドッキングポートの周りには船外活動クルーが触ってはいけない箇所が多くあります。
その中の1つが、PDT(Peripheral Docking Target)という機器です。

インストラクター「このPDT(Peripheral Docking Target)には触らないように。あるフライトディレクタ―が、この機器の略語の新しい読み方を先日考案した」

Please Don't Touch(触らないで)だそうですw



 
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