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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第504号

2012年10月23日

トピックス

星出宇宙飛行士らが搭乗する32Sの帰還予定日が11月19日に決定!

軌道上の星出宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

軌道上の星出宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

ソユーズ宇宙船の帰還(26Sミッション時)(出典:JAXA/NASA/Bill Ingalls)

ソユーズ宇宙船の帰還(26Sミッション時)(出典:JAXA/NASA/Bill Ingalls)

星出宇宙飛行士ら国際宇宙ステーション(ISS)の第32次/第33次長期滞在クルーが搭乗するソユーズ宇宙船(31S)の帰還が、国際パートナー各極間の合意により、11月19日午前11時00分に決定されました。

当初、31Sの帰還日は11月12日で計画されていましたが、新たなクルー3名が搭乗する次のソユーズ宇宙船(32S)の打上げ延期などに伴い、約1週間延期されることになりました。

また、帰還日の決定に伴い、船外活動が11月1日に計画されています。実施が正式に決定されれば、星出宇宙飛行士にとっては3回目の船外活動となります。

軌道上の星出宇宙飛行士は、船外活動に備えた訓練や「きぼう」日本実験棟での実験に関わる作業のほか、32Sの到着やドラゴン補給船運用1号機(SpX-1)のISS離脱に向けた準備などに忙しい日々を送っています。

ドラゴン補給船運用1号機は、10月28日午後10時07分頃、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)の先端から放出され、ISSを離脱する計画です。SSRMSによるドラゴン補給船運用1号機の「ハーモニー」(第2結合部)からの取外しと放出は、星出宇宙飛行士がサニータ・ウィリアムズ宇宙飛行士とともに実施する予定です。

ドラゴン補給船運用1号機は、ISSからの離脱後に大気圏再突入を行い、10月29日午前3時20分頃、JAXAの実験試料などの回収品を搭載したカプセル(与圧部)を洋上に着水させる計画です。



【Pick Up】
星出宇宙飛行士にとってISS滞在中3回目となる船外活動が計画中!
US EVA19時の星出宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

US EVA19時の星出宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

国際宇宙ステーション(ISS)計画の国際パートナー各極により、11月1日に米国の船外活動(US EVA20)を実施することが検討されています。

US EVA20では、P6トラスの太陽電池パドル熱制御システム(Photovoltaic Thermal Control System: PVTCS)で発生している微量の液体アンモニア漏れの対処を行う計画です。液体アンモニア漏れがこのまま継続した場合、太陽電池パドルからの電力供給に影響が生じる可能性があるため、船外活動による処置を検討しています。

US EVA20の実施が正式に決定された場合、船外作業は星出、サニータ・ウィリアムズ両宇宙飛行士が担当する計画です。星出宇宙飛行士にとっては、8月30日から31日にかけて実施したUS EVA18と、9月5日から6日にかけて実施したUS EVA19に続き、3回目の船外活動となります。

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1601日経過しました

Resist Tubule実験を開始、Microbe実験のサンプル採取などを実施

「きぼう」日本実験棟船内実験室では、10月15日から、細胞実験ラックの細胞培養装置(Cell Biology Experiment Facility: CBEF)「植物の抗重力反応機構-シグナル変換・伝達から応答まで」(Resist Tubule)実験を開始しました。

この実験では、シロイヌナズナを微小重力環境で生育し、地上の重力環境や軌道上の疑似重力環境で生育させたシロイヌナズナと比較することで、植物が重力に打ち勝って成長するために体を丈夫にしていく仕組みについて、遺伝子の働きや細胞内の変化に至るまでを詳しく調べることを目的としています。

10月17日と18日に、「国際宇宙ステーション内における微生物動態に関する研究」(Microbe)実験のサンプル採取を行いました。

そのほか「メダカにおける微小重力が破骨細胞に与える影響と重力感知機構の解析」(Medaka Osteoclast)実験に向けた準備として、10月18日に多目的実験ラック(Multi-purpose Small Payload Rack: MSPR)のワークボリュームに設置されている水棲生物実験装置(Aquatic Habitat: AQH)の機能確認を実施しました。

Medaka Osteoclast実験で飼育するメダカは、ソユーズ宇宙船(32S)に搭載され、10月25日に国際宇宙ステーション(ISS)へ到着する予定です。

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから5086日経過しました

第33次長期滞在クルー

サニータ・ウィリアムズ(コマンダー、NASA)、ユーリ・マレンチェンコ(ロシア)、星出彰彦(JAXA)宇宙飛行士のISS滞在は98日経過しました。ケビン・フォード(NASA)、オレッグ・ノヴィツキー(ロシア)、エヴゲニー・タレルキン(ロシア)宇宙飛行士は、10月25日からISS滞在を開始する予定です。

ISSのリブーストを実施、32Sは10月23日午後7時51分に打上げ予定

打上げに向けた準備を完了したソユーズ宇宙船の前で記念撮影する32S搭乗クルー(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)<br />

打上げに向けた準備を完了したソユーズ宇宙船の前で記念撮影する32S搭乗クルー(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)

軌道上の第33次長期滞在クルーは、今後予定されているソユーズ宇宙船(32S)の到着や、ドラゴン補給船運用1号機(SpX-1)の離脱に向けた準備などに忙しい日々を過ごしました。

10月18日、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)のエンジンを使用した国際宇宙ステーション(ISS)のリブースト(軌道上昇)が行われ、ISSの平均軌道高度は0.59km上昇して約414kmとなりました。今回のリブーストは、32Sの到着などに備えて実施されました。

カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地では、32Sの打上げに向けた準備が最終段階に入っています。32Sは、10月23日午後7時51分に打ち上げられ、10月25日午後9時35分頃にISSへドッキングする計画です。

32Sに搭乗し、新たに第33次長期滞在クルーへ加わるフォード宇宙飛行士らは、星出宇宙飛行士らが帰還するまでの約1ヶ月間、6名体制で協力してISSを運用します。フォード宇宙飛行士はスペースシャトルのパイロットとして1回の飛行経験を持ち、ISS長期滞在は今回が初めてとなります。ノヴィツキー、タレルキン両宇宙飛行士は今回が初飛行です。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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