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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第489号

2012年7月10日

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから4981日経過しました

第32次長期滞在クルー

ゲナディ・パダルカ(コマンダー、ロシア)、ジョセフ・アカバ(NASA)、セルゲイ・レヴィン(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は54日経過しました。サニータ・ウィリアムズ(NASA)、ユーリ・マレンチェンコ(ロシア)、星出彰彦(JAXA)宇宙飛行士は7月17日からISS滞在を開始する予定です。

星出宇宙飛行士らはバイコヌール宇宙基地で打上げに向けた最終準備を実施

ソコル宇宙服を着用した状態でソユーズ宇宙船内の確認を行う前の星出宇宙飛行士ら(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)

ソコル宇宙服を着用した状態でソユーズ宇宙船内の確認を行う前の星出宇宙飛行士ら(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)

レーザー測距計の確認を行う星出宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)

レーザー測距計の確認を行う星出宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)

第32次/第33次長期滞在クルーの星出宇宙飛行士らは、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地にて、ソユーズ宇宙船(31S)の機体内部の確認やソコル宇宙服の気密点検、31S搭乗時に使用する機器の確認など、打上げに向けた最終準備を引き続き行っています。

また、宿舎であるコスモノートホテルの庭に国旗を掲げるなど、打上げ前の伝統的なセレモニーにも参加しました。

星出宇宙飛行士らが搭乗する31Sは、7月15日午前11時40分に打ち上げられ、7月17日午後1時50分にISSへドッキングする予定です。

軌道上のパダルカ宇宙飛行士らは、通常業務の傍ら、星出宇宙飛行士らが使用する個室や物品の準備など、新たなクルーを迎えるための作業を行っています。



【Pick Up】筑波宇宙センターにて星出宇宙飛行士&「こうのとり」3号機打上げ企画展『母なる地球から、旅立つあなたへ』開催中!
星出宇宙飛行士&「こうのとり」3号機打上げ企画展の様子(出典:JAXA)

星出宇宙飛行士&「こうのとり」3号機打上げ企画展の様子(出典:JAXA)

筑波宇宙センターの展示施設「プラネットキューブ」では、星出宇宙飛行士&「こうのとり」3号機打上げ企画展『母なる地球から、旅立つあなたへ』を開催しています。

星出宇宙飛行士と宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)について紹介するパネル展示、ソユーズ宇宙船の帰還カプセルの実物大模型やロシアのソコル宇宙服の展示など盛りだくさんです。ぜひ、ご家族やお友達と一緒にお越しください。

JAXAは、「こうのとり」3号機ミッションの模様をインターネットなどで広く配信していただける配信協力先を募集しています。多くの企業・団体様のご応募をお待ちしています。

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1496日経過しました

宇宙実験の結果として、老化をコントロールする遺伝子が発見されました!

JAXAと各国の宇宙機関などとの協力のもと、2004年に国際宇宙ステーション(ISS)で実施された線虫国際共同研究(International C. elegans-first: ICE-1st)の結果として、老化をコントロールする遺伝子が見つかったことが発表されました。

この共同研究では、ISSに滞在させた線虫の遺伝子で地上の線虫と比較して不活性となっていたものを見出し、地上実験でこれらの遺伝子を働かなくさせた線虫の寿命が通常の線虫より長くなることを示しました。この結果は、宇宙滞在により老化をコントロールする遺伝子が不活発になることを示しています。

本研究の結果は、2012年7月5日、英国Nature Publishing Groupのオンライン誌「Scentific Reports」に掲載されました。この成果は、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所の本田修二先生と本田陽子先生、JAXAを含めた研究チームの成果となります。

線虫を使った実験は世界的にも注目されています。JAXAは老化や筋萎縮のメカニズムの解明を目的として、ISSの「きぼう」日本実験棟における線虫を用いた生命科学実験「宇宙環境における線虫の老化研究」の実施を検討しています。

トピックス

「こうのとり」3号機は大型ロケット組立棟へ移動し、H-IIBロケットと結合

VABに移動する「こうのとり」3号機(出典:JAXA)

VABに移動する「こうのとり」3号機(出典:JAXA)

宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)は、7月7日から8日にかけて、フェアリング(ロケットの先端に取り付ける機体を保護するカバー)に格納された状態で、種子島宇宙センターの第2衛星フェアリング組立棟(Second Spacecraft and Fairing Assembly Building: SFA2)から大型ロケット組立棟(Vehicle Assembly Building: VAB)へ移動しました。

VABへの到着後、「こうのとり」3号機はH-IIBロケット3号機の第2段ロケットに結合されました。

「こうのとり」3号機は、引き続き打上げ直前搭載貨物の積込みを行った後、補給キャリア与圧部のハッチ閉鎖や機体の最終点検、バッテリの補充電など打上げに向けた最終準備段階を経て射点へ移動し、打上げを迎える予定です。「こうのとり」3号機は、7月21日午前11時18分頃(※)の打上げを目標としています。

※最新の国際宇宙ステーション(ISS)の軌道により決定されます。

また、再突入データ収集装置i-Ballが、6月29日に種子島宇宙センターへ搬入され、点検作業が7月2日まで行われました。i-Ballは打上げ直前搭載貨物のひとつとして「こうのとり」3号機の補給キャリア与圧部へ搭載されます。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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