今週の国際宇宙ステーション(ISS)
最初のISS構成要素打上げから3847日経過しました
ISSクルー6人体制開始、全ての国際パートナの宇宙飛行士が軌道上に揃う
新しい仲間を迎えた若田宇宙飛行士らISS長期滞在クルー(提供:NASA)
19Sの打上げの様子(クA軻SA)
ISSに接近する19S(提供:NASA)
第20次長期滞在クルーのISS滞在は、ゲナディ・パダルカ、マイケル・バラット両宇宙飛行士は66日、若田光一宇宙飛行士は76日が経過しました。
新たにISS長期滞在クルーに加わったフランク・デヴィン、ロバート・サースク、ロマン・ロマネンコ宇宙飛行士のISS滞在は5日が経過しました。
3人の新たなクルーを乗せたソユーズ宇宙船(19S)は、5月27日午後7時34分に、ロシアのソユーズロケットでカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、5月29日午後9時34分にISSへドッキングしました。同午後11時14分、19Sと「ザーリャ」(基本機能モジュール)間のハッチが開けられ、クルーがISSに入室して、ISSの6人常駐体制が開始されました。
ハッチの開放に続き、3人の新たなクルーを歓迎するセレモニーと、ISSの安全に関する説明が行われました。歓迎セレモニーで、若田宇宙飛行士は、「新しい仲間を迎えることができて、今日は本当に素晴らしい日です」と語りました。
第20次長期滞在クルーは、ISSの6人常駐体制が開始された記念すべき長期滞在クルーであるとともに、ISS計画に携わる米国、ロシア、日本、ヨーロッパ諸国、カナダの全ての国際パートナの宇宙飛行士が軌道上に揃う初の長期滞在クルーとなりました。
パダルカ、ロマネンコ両宇宙飛行士はロシア、バラット宇宙飛行士はNASA、ディビュナー宇宙飛行士は欧州宇宙機関(ESA)、サースク宇宙飛行士はカナダ宇宙庁(CSA)、そして若田宇宙飛行士はJAXAの宇宙飛行士です。
今週のきぼう
「きぼう」船内実験室運用開始から362日経過しました
FACET実験、STS-127(2J/A)ミッションに向けた準備を実施
顕微鏡で取得されたFACET実験の結晶の画像(4月9日取得)(クA輅AXA)
「きぼう」日本実験棟では、先端材料の結晶成長実験「ファセット的セル状結晶成長機構の研究(FACET)」が順調に行われたほか、「きぼう」の最後の構成要素である船外実験プラットフォームと、船外実験装置などを搭載した船外パレットをISSへ運ぶSTS-127(2J/A)ミッションに向けた作業として、船外実験プラットフォーム結合機構(Exposed Facility Berthing Mechanism: EFBM)の運用準備が行われました。
米国時間5月27日、EFBMの運用準備として、若田宇宙飛行士は、船内実験室のワークステーションラック内に与圧/曝露結合機構操作表示盤(Berthing Mechanism Control and Display Unit: BCDU)を設置し、BCDUの機能確認を行いました。
STS-127ミッションの準備状況
エンデバー号が39B射点から39A射点へ移動
39A射点に到着したエンデバー号(提供:NASA)
米国時間5月31日、STS-127(2J/A)ミッションの打上げに向けて、NASAケネディ宇宙センター(KSC)では、スペースシャトル・エンデバー号が39B射点から39A射点へ移動しました。今後、先に39A射点へ運ばれた「きぼう」船外実験プラットフォームと、船外実験装置などを搭載した船外パレットをペイロードベイ(貨物室)へ搭載する作業が行われる予定です。
エンデバー号の打上げ目標日時は、6月13日午後8時19分です。正式な打上げ日は、米国時間6月3日に開催予定の飛行準備審査会(Flight Readiness Review: FRR)後に発表されます。