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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第512号

2012年12月18日

トピックス

星出宇宙飛行士は帰還後の技術報告会参加のためロシアを訪問

報道関係者の質問に答える宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

報道関係者の質問に答える宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

星出宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在帰還後の技術報告会へ参加するため、ロシアのガガーリン宇宙センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)を訪れました。

12月14日、技術報告会を終えた星出宇宙飛行士は、サニータ・ウィリアムズ、ユーリ・マレンチェンコ両宇宙飛行士とともに帰還歓迎式典へ参加しました。

星出宇宙飛行士は「非常に楽しい4ヶ月、早すぎたという印象です」とISS長期滞在について述べるとともに、「もう一度行きたい。やり残したことも多く、次回にとっておきたい」と次の飛行に向けた意欲を語りました。

また、ISS長期滞在中に3回実施した船外活動の成果についての質問に、「日本としても小さな宇宙船である宇宙服の開発、船外活動での運用を学ぶいい機会になりました」と答えました。

ロシアでの技術報告会終了後、星出宇宙飛行士は米国ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センター(JSC)に戻り、引き続き帰還後の技術報告やリハビリテーションなどを行います。

また、2013年1月から2月にかけて日本に帰国し、ISS長期滞在ミッション報告会などに参加する予定です。

帰還歓迎式典でユーリ・ガガーリン宇宙飛行士の像に献花する星出宇宙飛行士ら(出典:JAXA/GCTC)

帰還歓迎式典でユーリ・ガガーリン宇宙飛行士の像に献花する星出宇宙飛行士ら(出典:JAXA/GCTC)

帰還歓迎式典に参加する星出宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

帰還歓迎式典に参加する星出宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

インフォメーション

政府による「宇宙基本計画(案)」に関する意見募集中、12月25日(火)まで

政府では、今後10年間程度を視野に置いて、平成25年度からの5年間を対象とした新たな宇宙基本計画の検討が進められています。現時点の「宇宙基本計画(案)」に関する国民の皆様からのご意見を、12月25日(火)まで募集しています。

宇宙基本計画は、我が国の宇宙開発利用の最も基礎となる計画として位置づけられるものです。宇宙開発利用に関する皆さまのご意見を、政府ホームページ宛にぜひお送り下さい。

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1657日経過しました

NanoStep実験(3回目)を終了、Medaka Osteoclast実験などを継続

「きぼう」日本実験棟船内実験室では、流体実験ラックの溶液結晶化観察装置(Solution Crystallization Observation Facility: SCOF)を使用して実施していた「微小重力における溶液からのタンパク質結晶の成長機構と完全性に関するその場観察による研究」(NanoStep)の3回目の実験を12月14日に終了しました。

また、流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)にて、「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程」(Marangoni Exp/MEIS)実験の第5シリーズのための準備作業を12月17日に実施しました。第5シリーズは6月26日から実施しており、2013年2月中旬頃まで継続する計画です。

多目的実験ラック(Multi-purpose Small Payload Rack: MSPR)水棲生物実験装置(Aquatic Habitat: AQH)では、「メダカにおける微小重力が破骨細胞に与える影響と重力感知機構の解析」(Medaka Osteoclast)実験を引き続き行っています。

「きぼう」船外実験プラットフォームでは、ポート共有実験装置(Multi-mission Consolidated Equipment: MCE)に搭載した5種類のミッション機器による実験運用を継続しています。

そのほか、宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment-Attached Payload: SEDA-AP)全天X線監視装置(Monitor of All-sky X-ray Image: MAXI)の観測運用、超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(Superconducting Submillimeter-Wave Limb-Emission Sounder: SMILES)の後期運用などが続けられています。

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから5142日経過しました

第34次長期滞在クルー

ケビン・フォード(コマンダー、NASA)、オレッグ・ノヴィツキー(ロシア)、エヴゲニー・タレルキン(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は54日経過しました。クリス・ハドフィールド(CSA)、トーマス・マーシュバーン(NASA)、ロマン・ロマネンコ(ロシア)宇宙飛行士は、12月21日からISS滞在を開始する予定です。

12月19日の打上げに向け、33S搭乗クルーも機体も準備万端

33Sの機体の前で記念撮影を行うハドフィールド宇宙飛行士ら(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)

33Sの機体の前で記念撮影を行うハドフィールド宇宙飛行士ら(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)

ソユーズ宇宙船(33S)搭乗クルーのハドフィールド宇宙飛行士ら3名は、12月13日、宿舎であるコスモノートホテルにて恒例の「メディア・デー」に参加し、打上げ前の伝統的なセレモニーやコスモノートホテルでの生活の様子などを報道関係者に公開しました。

また、バイコヌール宇宙基地にて33Sの機内の最終確認やソユーズロケットの組立状況の視察、打上げから国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキング時までの手順の確認など、打上げに向けた最終準備を引き続き行っています。

12月17日、33Sを搭載したソユーズロケットの射点への移動が行われました。ソユーズロケットは輸送用の列車によりロケット組立棟から搬出され、約10km離れた射点に移動し、ソユーズロケット射点に垂直に立てる起立作業が行われました。

ハドフィールド宇宙飛行士らを乗せた33Sは、12月19日午後9時12分にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、12月21日午後11時12分頃にISSへドッキングする計画です。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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