今週のきぼう
「きぼう」船内実験室運用開始から187日経過しました
宇宙ステーション補給機(HTV)の近傍通信システム(PROX)の第2回確認試験が終了

HTVのISSへの接近イメージ
宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)の近傍通信システム(Proximity Communication System: PROX)の第2回確認試験が、12月2日から4日にかけて行われました。
PROXは、HTVが国際宇宙ステーション(ISS)に接近およびランデブするために必要なシステムで、「きぼう」日本実験棟船内実験室に設置され、ISSに接近したHTVと直接無線通信を行うほか、ISSとHTV間の相対距離および相対速度を計測する機能があります。
確認試験は、2009年9月に予定されているHTV技術実証機(初号機)打上げまでの間に4回の実施が計画されています。
今回は「きぼう」船内実験室内の衛星間通信システムラックに搭載されたPROXを起動し、STS-126(ULF2)ミッション中に船内保管室天頂部に取り付けられたGPSアンテナを使用して、PROXがGPS航法データを正常に処理できるか、処理されたGPS航法データが問題なく地上やHTVに送信できるかなどの試験を行いました。
次回の第3回確認試験は、GPS航法データを含めたシステム全体の通信機能、相対距離および相対速度計測機能などの確認を行うため、2009年6月頃に行われる予定です。
「きぼう」での実験「氷結晶成長におけるパターン形成」は順調に進行中
「きぼう」日本実験棟では、「氷結晶成長におけるパターン形成」(代表研究者:北海道大学低温科学研究所 古川義純教授)の実験が順調に行われています。
この実験は、対流のない微小重力ならではの環境を使って氷の結晶を成長させ、その様子を観察することで、氷の結晶成長過程に対する理解を深め、多くの物質の結晶成長の仕組みを理解することにも役立ちます。
本実験の詳細や、今後の予定については以下のページをご覧ください。