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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第384号

2010年5月25日

STS-132ミッションの状況

ISSで実施する全ての作業を終え、アトランティス号はISSから分離

第1回船外活動の様子(飛行4日目)(提供:NASA)

ISSから分離したアトランティス号(飛行10日目)(提供:NASA)

スペースシャトル・アトランティス号によるSTS-132ミッションは、順調に進んでいます。

5月19日、ロシアの小型研究モジュール1(Mini-Research Module 1: MRM1)が、アトランティス号のペイロードベイ(貨物室)から取り出され、国際宇宙ステーション(ISS)の「ザーリャ」(基本機能モジュール)下部に結合されました。

5月19日から20日にかけて、第2回船外活動が実施され、P6トラスのバッテリの交換作業などが行われました。

5月20日には、MRM1のハッチが開放され、クルーがMRM1に入室しました。

5月21日から22日にかけて実施された第3回船外活動では、P6トラスのバッテリの交換作業の続きが行われ、本ミッションで予定されていたバッテリ6台の交換作業が完了しました。

ISSで実施するすべての作業を終え、5月24日午前0時22分、アトランティス号はISSから分離しました。帰還に向けた準備を行った後、アトランティス号は飛行13日目の5月26日に地上へ帰還し、ミッションを終える予定です。

トピックス

山崎宇宙飛行士が一時帰国、表敬訪問やミッション報告会を実施

5月16日に帰国し、約10日間滞在した山崎宇宙飛行士は、鳩山総理大臣への表敬訪問や、関係機関へのミッション報告のほか、出身地である千葉県松戸市を訪れ、ミッション報告会やパレードなど、松戸市主催のイベントを行いました。

千葉県松戸市でのミッション報告会の様子


千葉県松戸市でのミッション報告会の様子

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から719日経過しました

マランゴニ対流実験、Fish Scales実験などを実施

「きぼう」船内実験室では、5月17日から20日にかけて、宇宙空間における骨量減少メカニズムの解明を目的とした生命科学実験(Fish Scales)が行われました。実験サンプルはスペースシャトル・アトランティス号(STS-132ミッション)で地上に回収される予定です。

5月22日には、「国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の身体真菌叢評価」(Myco)実験が行われました。また、5月24日には「マランゴニ対流における時空間構造」実験が行われ、実験データが順調に取得されました。

5月27日からは、コシヒカリの種子を微小重力環境で発芽させ、単子葉イネ科植物の細胞壁に対する重力の影響を調べる生命科学実験(Ferulate)が開始される予定です。この実験では、細胞壁を丈夫にして風に倒れにくい丈夫なイネを作るなど、地上での品種改良への貢献や、将来的には宇宙での植物生産にも役立つことが期待されます。

そのほか、「きぼう」船外実験プラットフォームでは、宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment-Attached Payload: SEDA-AP)全天X線監視装置(Monitor of All-sky X-ray Image: MAXI)の観測運用が続けられています。なお、超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(Superconducting Submillimeter-Wave Limb-Emission Sounder: SMILES)は、観測運用の再開に向けた原因究明・復旧作業が引き続き進められています。

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから4204日経過しました

STS-132クルーを送り出し、ISSクルーは次の21S帰還ミッションへ


「ユニティ」(第1結合部)で作業する野口宇宙飛行士(提供:NASA)

「ユニティ」(第1結合部)で作業する野口宇宙飛行士(提供:NASA)

第23次長期滞在クルーのISS滞在は、オレッグ・コトフ、野口聡一、ティモシー・クリーマー宇宙飛行士は154日、アレクサンダー・スクボルソフ、トレーシー・カードウェル、ミカエル・コニエンコ宇宙飛行士は51日経過しました。

野口宇宙飛行士らISSクルーは、約8日間にわたる共同作業を終えてSTS-132クルーをISSから送り出し、6名での運用体制に戻りました。

6月2日、コトフ、野口、クリーマー宇宙飛行士は、約5ヶ月にわたるISS長期滞在を終え、ソユーズ宇宙船(21S)で地上に帰還する予定です。

NASA TVスケジュールによれば、野口宇宙飛行士ら3名の搭乗する21Sは、6月2日午前9時08分にISSから分離し、同日午後0時27分にカザフスタン共和国に着陸する予定です。なお、21Sの分離前には、第23次長期滞在クルーのコマンダーであるコトフ宇宙飛行士から、第24次長期滞在クルーのコマンダーであるスクボルソフ宇宙飛行士にISSの指揮権が移譲され、ISSに残るスクボルソフ宇宙飛行士ら3名は第24次長期滞在クルーとなります。

野口宇宙飛行士ら3名がISSから退室する様子や、21SのISSからの分離、地上への帰還などの模様は、NASA TVでリアルタイム放映される予定です。なお、JAXAのウェブページでは、解説付きで帰還の模様をライブ中継する予定です。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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