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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第438号

2011年7月 5日

トピックス

古川宇宙飛行士はSTS-135ミッションの準備や宇宙ゴミ接近への対応を実施


「きぼう」で行われた広報イベントに参加する古川宇宙飛行士ら第28次長期滞在クルー(出典:JAXA/NASA)

「きぼう」で行われた広報イベントに参加する古川宇宙飛行士ら第28次長期滞在クルー(出典:JAXA/NASA)


「きぼう」の細胞実験ラック前の古川宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

「きぼう」の細胞実験ラック前の古川宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在中の古川宇宙飛行士は、科学実験やメンテナンス作業、スペースシャトル・アトランティス号(STS-135ミッション)の到着に向けた準備などに忙しい日々を過ごしました。

古川宇宙飛行士は、他の第28次長期滞在クルーとともに、アトランティス号のドッキング期間中に行う作業内容の確認や、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)の位置を移動させる作業などを行いました。STS-135ミッションで、古川宇宙飛行士はSSRMSの操作を行う予定です。

6月28日、宇宙空間に浮遊する人工物体の宇宙ゴミ(スペースデブリ)がISSに接近するとの連絡が地上から入り、古川宇宙飛行士らは対応手順に従いモジュール間のハッチを閉じるなどの作業を行った後、ソユーズ宇宙船内に退避しました。

通常、宇宙ゴミの接近が予測された場合は回避のためISSの軌道制御を行いますが、今回の宇宙ゴミは大きさや軌道の特定が難しく、ISSの軌道制御を行う時間的余裕がなかったため、ソユーズ宇宙船内に退避する対応となりました。

その後、宇宙ゴミはISSに衝突することなく通過し、安全を確認した地上からの指示のもとクルーは通常業務に戻りました。古川宇宙飛行士はTwitterにて、「後から聞いたら、約330mまで接近したそうです。追跡可能な宇宙ゴミの中で、今までで最も宇宙ステーションに近づいたものだそうです」、「ぶつからないでよかった、よかった」と宇宙ゴミの接近についてツイートしています。

インフォメーション

筑波宇宙センターにて春の企画展「今昔物語」開催中、7月18日(月)まで

筑波宇宙センターの展示施設「プラネットキューブ」では、7月18日(月)まで春の企画展「今昔物語~ガガーリン有人宇宙飛行50周年と古川宇宙飛行士~」を開催しています。

ロシア(旧ソ連)の有人宇宙開発をテーマに、ソユーズ宇宙船の帰還カプセルの実物大模型や旧ソ連時代の宇宙食、ロシアの通信社ノーボスチからご提供いただいた有人宇宙開発初期の貴重な写真の数々などを特別に公開しています。多くの皆様のご来場をお待ちしています。

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1125日経過しました

CsPINs実験の第2シリーズ、Biological Rhythms実験を実施

「きぼう」日本実験棟船内実験室では、細胞実験ラックの細胞培養装置(Cell Biology Experiment Facility: CBEF)を使用して、生命科学実験「植物の重力依存的成長制御を担うオーキシン排出キャリア動態の解析」(CsPINs)の第2シリーズの2回目を7月5日から実施します。CsPINs実験の第2シリーズ最後となる3回目は7月7日から実施する予定で、採取した実験試料サンプルは、スペースシャトル・アトランティス号(STS-135ミッション)で地上に回収されます。

6月28日から29日にかけて、「長期宇宙飛行時における心臓自律神経活動に関する研究」(Biological Rhythms)の一環として心電図の記録などを行いました。

STS-135ミッションの準備状況

最後のスペースシャトル・アトランティス号の打上げ日時が正式決定


STS-135クルー(出典:JAXA/NASA)

STS-135クルー(出典:JAXA/NASA)

米国時間6月28日に開催された飛行準備審査会(Flight Readiness Review: FRR)にて、スペースシャトル・アトランティス号(STS-135ミッション)の打上げを7月9日午前0時26分に実施することが正式に決定されました。

STS-135ミッションでは、補給物資などを「ラファエロ」(多目的補給モジュール2)に搭載してISSへ運搬します。また、本ミッションは30年にわたるNASAのスペースシャトルミッションプログラムの最後を飾るフライトでもあります。ホームページでは、JAXA関係者から寄せられたスペースシャトルの最終飛行へのコメントを掲載していますので、ぜひご覧ください。

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから4610日経過しました

第28次長期滞在クルー

アンドレイ・ボリシェンコ(コマンダー、ロシア)、アレクサンダー・サマクチャイエフ(ロシア)、ロナルド・ギャレン(NASA)宇宙飛行士のISS滞在は90日、マイケル・フォッサム(NASA)、古川聡(JAXA)、セルゲイ・ヴォルコフ(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は25日経過しました。

43PによるISSのリブーストなどを実施

第28次長期滞在クルーは、科学実験やメンテナンス作業のほか、スペースシャトル・アトランティス号(STS-135ミッション)の到着に向けた作業などに忙しい日々を過ごしました。

6月29日と7月1日、プログレス補給船(43P)を使用したISSのリブースト(軌道上昇)が行われ、ISSの平均軌道高度は合計で約7km上昇しました。これらのリブーストによりISSの平均軌道高度は約388.3kmとなり、ISS完成後の運用高度(約400km)に近づきました。

アトランティス号は打上げから2日後の7月11日にISSへドッキングする予定です。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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