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HTV技術実証機の打上げ成功、ISSへの結合に向けて飛行中
9月11日午前2時01分、宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)技術実証機(初号機)を搭載したH-IIBロケットは、種子島宇宙センターの第2発射場(Launch Pad 2: LP2)から打ち上げられました。H-IIBロケットは、打上げ約15分後に第2段ロケットとHTV技術実証機の分離に成功し、HTV技術実証機を予定の軌道に投入しました。
HTV技術実証機は、NASAの追跡データ中継衛星(Tracking and Data Relay Satellite: TDRS)との通信を確立した後、筑波宇宙センター(TKSC)にあるHTV運用管制室との通信を開始しました。その後、同日午前2時42分に二軸姿勢の確立が、同日午前3時16分に三軸姿勢の確立が確認されました。姿勢の確立後には、各サブシステムの機能確認が行われました。
同日午前9時33分、HTV技術実証機は、国際宇宙ステーション(ISS)への結合に向けた最初のランデブ用軌道制御を行い、同日午前11時49分に初期高度調整軌道に到達しました。9月12日には運用検証試験が行われ、ISSへの結合に向けたHTV技術実証機の機能に問題のないことが確認されました。
HTV技術実証機は、今後、軌道制御を繰り返して徐々にISSへ接近するランデブ飛行を行い、9月18日にISSクルーの操作するISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)に把持されてISSへ結合される予定です。
ISS搭乗宇宙飛行士候補者の追加採用決定
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宇宙飛行士候補者に採用された金井氏
JAXAは、2015年までの国際宇宙ステーション(ISS)の運用・利用に対応するため、ISSに搭乗する宇宙飛行士候補者の選抜を行い、2009年4月に2名の宇宙飛行士候補者を採用しました。そして今回、補欠としていた1名を、宇宙飛行士候補者として正式に採用することを決定しました。
9月8日に行われた宇宙飛行士候補者発表記者会見で、金井宣茂宇宙飛行士候補者は、「宇宙医学の研究分野で貢献したい」と今後に向けた抱負を語りました。
金井宇宙飛行士候補者は、今後、油井、大西宇宙飛行士候補者とともに、2年程度NASAの宇宙飛行士候補者訓練を受け、宇宙飛行士に必要となる語学や宇宙工学の知識などを学びます。候補者訓練の修了後、これらの訓練結果の評価により、宇宙飛行士に認定されます。