ISS・きぼうウィークリーニュース第479号
2012年4月24日
トピックス
星出宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船の打上げ目標日が7月15日に決定!
筑波宇宙センター特別公開(4月21日開催)にて「春の宇宙講演会」に登壇する星出宇宙飛行士(出典:JAXA)
星出宇宙飛行士が搭乗するソユーズTMA-05M宇宙船(31S)の打上げ目標日が、国際宇宙ステーション(ISS)計画の国際パートナー(IP)間の合意により、7月15日に決定しました。
星出宇宙飛行士は第32次/第33次長期滞在クルーとして約4ヶ月間ISSに滞在し、宇宙環境を利用した日本およびIPの科学実験、「きぼう」日本実験棟を含むISSの各施設のシステム運用およびロボティクス運用を実施する予定です。
日本に帰国中の星出宇宙飛行士は、筑波宇宙センターで「きぼう」での実験、「きぼう」の運用やシステムに関する手順の再確認などの訓練を受けるとともに、4月21日開催の筑波宇宙センター特別公開でのイベント「春の宇宙講演会」に登壇し、ISS長期滞在に向けた抱負や現在の訓練状況などについて講演しました。
ホームページでは、星出宇宙飛行士長期滞在ページに新たなコンテンツを追加しました。連載企画「ソユーズ宇宙船搭乗への道」では、打上げに向けた宇宙飛行士の活動を写真と解説文で詳しく紹介しています。また、参加型企画として「応援メッセージ募集」と、星出宇宙飛行士と共に働く現場職員が答える「星出宇宙飛行士に関する質問大募集!」を公開しました。皆様から星出宇宙飛行士への応援メッセージと質問をお待ちしています。
一般募集と重点課題募集を実施、平成24年度「きぼう」利用テーマ募集中
JAXAは、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟で行う、平成26年度(2014年度)以降の利用期間における実験提案を募集しています。応募受付期間は、仮申込み締切りが6月8日(金)、応募締切りが6月29日(金)です。
今回の募集では、従来の「一般募集」(自由な発想に基づく提案募集)に加え、「重点課題募集」として、2020年頃までの利用の重点化を図る目的で策定した「きぼう」利用シナリオにおける、生命科学、宇宙医学、物質・物理科学の各分野別に掲げる重点戦略領域目標を実現する課題を新たに募集します。
それぞれの募集の詳細や応募方法などはホームページをご覧ください。「きぼう」の利用環境を最大限に活用し、科学技術の向上、産業・社会などに波及効果の大きい成果の創出などを目指したご提案をお待ちしております。
今週のきぼう
「きぼう」船内実験室運用開始から1419日経過しました
Hicari実験の準備作業などを継続、芸術利用テーマ「宙音」を実施
「きぼう」日本実験棟船内実験室では、温度勾配炉(Gradient Heating Furnace: GHF)で、「微小重力下におけるTLZ法による均一組成SiGe結晶育成の研究」(Hicari)実験の準備作業を引き続き行っています。
4月16日、文化・人文社会科学利用パイロットミッションの芸術利用テーマ「宙音 The Space Voice of Open mind」(代表提案者:福嶋敬恭京都市立芸術大学名誉教授)が実施されました。
このテーマは、発音オブジェ「宙音」から発せられる音が、宇宙でどの様に聞こえ、感じられるかを知ることにより、新しい形の芸術表現や宇宙文化の可能性を探るものです。「きぼう」運用管制室で実施状況を見守った福嶋名誉教授は、「結果として、とても幅の有る『Space Voice』と余韻、活気あるパフォーマンスの映像が得られました」と語りました。
今週の国際宇宙ステーション(ISS)
最初のISS構成要素打上げから4904日経過しました
第30次長期滞在クルー
ダニエル・バーバンク(コマンダー、NASA)、アントン・シュカプレロフ(ロシア)、アナトーリ・イヴァニシン(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は160日、オレッグ・コノネンコ(ロシア)、アンドレ・カイパース(ESA)、ドナルド・ペティット(NASA)宇宙飛行士のISS滞在は122日経過しました。
46PがISSから分離、47PがISSへ到着、28Sは4月27日帰還予定
47Pの打上げ(出典:FSA)
プログレス補給船(46P)は、4月19日午後8時04分にISSから分離しました。46Pは軌道上でロシアの技術試験を行った後、4月28日に軌道離脱を行い大気圏に再突入し、太平洋上に安全に投棄される予定です。
プログレス補給船(47P)は、4月20日午後9時50分にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、4月22日午後11時39分にISSへドッキングしました。
バーバンク、シュカプレロフ、イヴァニシン宇宙飛行士は、4月27日午後8時45分頃に予定されているソユーズ宇宙船(28S)での帰還に向けた準備として、回収物資の整理や業務の引き継ぎ作業などを行っています。
ISSへ向かう初の商業輸送機となるドラゴン補給船試験2号機(C2+)の打上げが5月1日に予定されていましたが、ISSへの結合に向けた試験に更に時間を要するため、延期されました。新たな打上げ目標日は現在調整中です。
インフォメーション
インターネットなどからの寄附金募集中、皆様のご支援をお願いいたします!
JAXAでは、宇宙航空研究開発を応援してくださるお気持ちを広く受け入れるため、インターネットなどから簡易に実施できる寄附金の募集を開始いたしました。また、JAXAの筑波宇宙センター、調布航空宇宙センター、相模原キャンパス、種子島宇宙センターの各展示館では、募金箱による寄附募集も行っております。
「きぼう」日本実験棟の利用、有人宇宙船/有人打上げロケットなど、寄附の対象となるプロジェクト・お申込み方法などの詳細はホームページをご覧ください。宇宙航空研究開発のさらなる発展のため、広く皆様からのご支援をお待ちしております。