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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第460号

2011年12月 6日

トピックス

古川宇宙飛行士は米国ヒューストンから帰還後初の記者会見に参加


古川宇宙飛行士帰還後記者会見(出典:JAXA)

古川宇宙飛行士帰還後記者会見(出典:JAXA)

11月30日夜、古川宇宙飛行士はJAXAヒューストン駐在員事務所と東京事務所をテレビ会議で接続して行われた帰還後記者会見に参加しました。

古川宇宙飛行士は、記者会見の冒頭で「皆様のおかげで約5ヶ月半の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在を無事終えることができました」と感謝を述べるとともに、「最初からすべて100%うまくいった訳ではないが、チームワークで乗り切ることができました。そのような経験を通して、人が宇宙に行って仕事を行うことの大切さを学びました」とISS長期滞在について語りました。また、報道関係者からの大気圏再突入時の心境やリハビリに関する質問などに答えました。

今後、古川宇宙飛行士はNASAジョンソン宇宙センター(JSC)にて医学検査やリハビリを引き続き行うとともに、ISS長期滞在に関する技術報告会の準備などを行う予定です。

ホームページでは、古川宇宙飛行士のISS長期滞在中における活動をまとめた総括ページを掲載していますので、ぜひご覧ください。

星出宇宙飛行士は29Sバックアップクルーとしての最終試験に合格


ソユーズ宇宙船の試験に臨む星出宇宙飛行士ら29Sバックアップクルー(出典:JAXA/GCTC)

ソユーズ宇宙船の試験に臨む星出宇宙飛行士ら29Sバックアップクルー(出典:JAXA/GCTC)


打上げに向けたセレモニーに参加する29S搭乗クルーと星出宇宙飛行士らバックアップクルー(出典:JAXA/NASA)

打上げに向けたセレモニーに参加する29S搭乗クルーと星出宇宙飛行士らバックアップクルー(出典:JAXA/NASA)

星出宇宙飛行士は、11月29日から30日にかけてロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)で行われたソユーズ宇宙船(29S)のバックアップクルー(搭乗クルーの交代要員)としての最終試験に、サニータ・ウィリアムズ、ユーリ・マレンチェンコ両宇宙飛行士とともに優秀な成績で合格しました。

12月1日、29S搭乗クルーと星出宇宙飛行士らバックアップクルーは、GCTCで行われた記者会見に出席した後、モスクワのクレムリンにて、ユーリ・ガガーリン宇宙飛行士などロシア(旧ソ連)の宇宙開発に貢献した人々の名前が刻まれたクレムリンの壁の前に赤いカーネーションを捧げるなど、打上げ前の伝統的なセレモニーに参加しました。

29S搭乗クルーと星出宇宙飛行士らバックアップクルーは、打上げ前の短い休暇を取得した後、12月8日にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地に移動し、打上げに向けた最終準備に入る予定です。

星出宇宙飛行士は、自身のTwitterにて最新情報を随時ツイートしていますので、ぜひご覧ください。皆様のフォローをお待ちしています。

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1279日経過しました

GHFの初期動作確認、船外実験装置の観測運用などを引き続き実施

「きぼう」日本実験棟船内実験室では、勾配炉実験ラックの温度勾配炉(Gradient Heating Furnace: GHF)の初期動作確認を引き続き行っています。

GHFは半導体材料の結晶成長実験などを行うための装置です。GHFの動作確認完了後には、GHFを使用した初の実験である「微小重力下におけるTLZ法による均一組成SiGe結晶育成の研究」(Hicari)を開始する予定です。

「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォームでは、宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment-Attached Payload: SEDA-AP)全天X線監視装置(Monitor of All-sky X-ray Image: MAXI)の観測運用が続けられています。

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから4764日経過しました

第30次長期滞在クルー

ダニエル・バーバンク(コマンダー、NASA)、アントン・シュカプレロフ(ロシア)、アナトーリ・イヴァニシン(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は20日経過しました。オレッグ・コノネンコ(ロシア)、アンドレ・カイパース(ESA)、ドナルド・ペティット(NASA)宇宙飛行士は12月24日からISS滞在を開始する予定です。

クルーはISS長期滞在のための各種確認作業を実施

第30次長期滞在クルーのバーバンク宇宙飛行士らは、科学実験やメンテナンス作業と並行して、国際宇宙ステーション(ISS)で緊急事態が発生した場合の対応手順や避難ルートなどISSの安全に関わる確認や、ISS船内の装置の確認などの作業を行いました。

12月1日、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)のエンジンを使用したISSのリブースト(軌道上昇)が行われ、ISSの平均軌道高度は1.82km上昇して約392kmとなりました。12月9日に2回目のリブーストが予定されており、ISSはソユーズ宇宙船(29S)のドッキングに適した軌道高度に調整されます。

新たにISS長期滞在クルーに加わるコノネンコ宇宙飛行士らを乗せた29Sは、12月21日にロシアのソユーズロケットにより、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、12月24日にISSへドッキングする予定です。

インフォメーション

第30回宇宙ステーション利用計画ワークショップ開催、参加者募集

JAXAは、東日本大震災により開催を延期していた「第30回宇宙ステーション利用計画ワークショップ」を12月16日(金)午後1時から東京都港区の日本学術会議講堂にて開催します。

今回のワークショップでは、「きぼう」日本実験棟の最新の利用状況や成果のほか、今後の「きぼう」利用の方向性などについて紹介します。また、国際パートナー各国のISSの利用成果や最新の利用計画の紹介を通じて、今後の国際協力ミッションなどについて議論する予定です。

本ワークショップは一般の皆様もご聴講頂けます(参加費無料、先着300名)。プログラムの詳細や参加申し込み方法はホームページをご覧ください。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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