ISS・きぼうウィークリーニュース第413号
2010年12月14日
トピックス
「こうのとり」2号機の打上げに向けた準備作業は順調に進行中
「こうのとり」2号機の推進薬充填作業の様子(出典:JAXA)
推進薬充填後のタンク圧調整作業の様子(出典:JAXA)
宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)は、種子島宇宙センターの第2衛星フェアリング組立棟(Second Spacecraft and Fairing Assembly Building: SFA2)にて、10月末に打上げ形態に電気的・機械的に結合(全機結合)された後、総合的な機能確認を目的とした全機点検を11月末まで行い、打上げに向けて機体に問題がないことを確認しました。
全機点検終了後、「こうのとり」2号機のタンクに推進薬を充填する作業を完了し、タンク圧の調整を行っています。タンク圧調整作業終了後には、バッテリの充電作業を行います。
「こうのとり」2号機は、今後、フェアリング(H-IIBロケットの先端に取り付ける「こうのとり」の機体を保護するカバー)への格納、H-IIBロケット2号機との結合など、打上げに向けた最終準備段階を経て、2011年1月20日午後3時29分頃に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。
インフォメーション
「きぼう」を利用した社会課題解決テーマの提案募集、間もなく締切り!
JAXAは、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟を利用した社会課題解決テーマのフィジビリティスタディ(実現性検討)提案を、12月20日(月)まで募集しています。
「きぼう」日本実験棟の利用活動の一環として、閉鎖環境や微小重力環境での長期間の有人活動を通じた技術の開発や知見を活かして、私たちの社会や生活の向上に活用される成果を創出する活動のテーマの提案を募集します。
募集の詳細についてはホームページをご覧ください。多くの皆様の応募をお待ちしております。
今週のきぼう
「きぼう」船内実験室運用開始から922日経過しました
MAXIの国際会議開催、「きぼう」ではマランゴニ対流実験などを継続
青山学院大学で開催されたMAXI国際会議の様子(出典:JAXA)
11月30日から12月2日にわたり、全天X線監視装置(Monitor of All-sky X-ray Image: MAXI)の国際会議が、青山学院大学の青山キャンパスで開催されました。
会議ではMAXIチームによる報告のほか、招待講演者による講演、ポスターによる論文発表などが行われました。低エネルギーのX線まで観測できる感度の優れた全天X線監視装置は、現在国際的にMAXIしかないため、参加者のMAXIへの期待は高く、今後長く観測を続けて欲しいとの要望が出されました。
会議の模様はMAXIサイエンスニュース025号に掲載していますので、ぜひご覧ください。
「きぼう」日本実験棟船内実験室では、「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程」実験の第3シリーズを継続的に実施しています。この実験は流体実験ラックの流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)を使用して、2011年1月頃まで行われる予定です。
「きぼう」船外実験プラットフォームでは、宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment-Attached Payload: SEDA-AP)とMAXIの観測運用が続けられています。
今週の国際宇宙ステーション(ISS)
最初のISS構成要素打上げから4407日経過しました
第26次長期滞在クルー
スコット・ケリー(NASA)、アレクサンダー・カレリ(ロシア)、オレッグ・スクリポチカ(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は66日経過しました。ドミトリー・コンドラティェフ(ロシア)、キャスリン・コールマン(NASA)、パオロ・ネスポリ(ESA)宇宙飛行士は12月18日からISS滞在を開始する予定です。
25Sクルーとバックアップクルーは打上げに向けた手順の確認などを実施
式典に参加する25Sクルーとバックアップクルー(出典:JAXA/NASA/Victor Zelentsov)
第26次長期滞在クルーのケリー宇宙飛行士らは、ソユーズ宇宙船(25S)の到着に向けた準備や、異常が発生した冷凍・冷蔵庫(Minus Eighty degree Celsius Laboratory Freezer for ISS: MELFI)の対応などに忙しい日々を過ごしました。
新たに第26次長期滞在クルーに加わるドミトリー宇宙飛行士らを乗せた25Sは、12月16日午前4時09分にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、打上げから2日後の12月18日午前5時12分にISSにドッキングする予定です。
ドミトリー宇宙飛行士ら25Sクルーと古川宇宙飛行士らバックアップクルー(交代要員)は、バイコヌール宇宙基地で、打上げに向けた手順の確認や25Sの機体の確認など、打上げに向けた最終準備作業を行うとともに、記者会見や式典に参加しました。
QRコードで携帯から
古川宇宙飛行士の
Twitterにアクセス可能!
古川宇宙飛行士のTwitterでは、打上げに向けたバイコヌール宇宙基地の様子などをツイートしています。皆様のフォローをお待ちしています。