トピックス
HTVの愛称が「こうのとり」に決定、2号機は1月20日打上げの予定
ISSに近づくHTV技術実証機(出典:JAXA/NASA)
JAXAは、国際宇宙ステーション(ISS)へ補給物資を運ぶ宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)に、より皆様に親しみを持っていただけるよう愛称を募集しました。その結果、応募総数17,236件のたくさんのご応募の中から、HTVの愛称は「こうのとり」(ローマ字表記は「KOUNOTORI」)に決定しました。
「こうのとり」は大切なもの(赤ん坊、幸せ)を運ぶ鳥としてのイメージがあり、ISSに重要な物資を運ぶHTVのミッション内容を的確に表しているため、この愛称が選ばれました。
「こうのとり」ご提案者には、全員に認定書と記念品が送付されます。また、「こうのとり」ご提案者への特典である種子島宇宙センターでの打上げ見学ご招待については、抽選の結果、6名の方々が選ばれました。選ばれた方々には、名付け親の代表として、「こうのとり」の打上げを見守っていただきます。ホームページでは、選ばれた方々のメッセージを掲載していますので、ぜひご覧ください。
種子島宇宙センターでは、「こうのとり」2号機の打上げに向けた準備が順調に進められています。
「こうのとり」2号機は、打上げ形態に電気的・機械的に結合された後、総合的な機能確認(全機点検)を行っています。全機点検を終えた後、「こうのとり」2号機は推進剤の充填作業、衛星フェアリングへの格納作業など打上げに向けた最終準備段階を経て、H-IIBロケットに搭載され、2011年1月20日午後3時29分頃に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。
「きぼう」日本実験棟が2010年度グッドデザイン金賞を受賞しました!
グッドデザイン金賞の表彰式(出典:JAXA)
11月10日、2010年度グッドデザイン賞(主催:財団法人日本産業デザイン振興会)の大賞を選出する式典が開催され、「きぼう」日本実験棟はグッドデザイン金賞を受賞しました。
「きぼう」にたくさんの応援メッセージ、大賞予想投票をお寄せいただき、ありがとうございました。
今週のきぼう
「きぼう」船内実験室運用開始から894日経過しました
マランゴニ対流実験継続、Biological Rhythmsなどを実施
「きぼう」日本実験棟船内実験室では、流体実験ラックの流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)にて「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程」実験の第3シリーズを継続的に実施しています。
蛋白質結晶生成装置(Protein Crystallization Research Facility: PCRF)では、「タンパク質結晶生成実験」(JAXA PCG)の3回目を引き続き行っています。
そのほか、11月9日から12日にかけて、「長期宇宙飛行時における心臓自律神経活動に関する研究」(Biological Rhythms)の一環として、心電図の記録などを行いました。また、11月12日には、「長期宇宙滞在宇宙飛行士の毛髪分析による医学生物学的影響に関する研究」(Hair)の一環として、宇宙飛行士の毛髪の採取を行いました。
「きぼう」船外実験プラットフォームでは、宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment-Attached Payload: SEDA-AP)と全天X線監視装置(Monitor of All-sky X-ray Image: MAXI)の観測運用が続けられています。なお、超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(Superconducting Submillimeter-Wave Limb-Emission Sounder: SMILES)は、観測運用の再開に向けた作業が引き続き進められています。
今週の国際宇宙ステーション(ISS)
最初のISS構成要素打上げから4379日経過しました
第25次長期滞在クルー
ダグラス・ウィーロック(NASA)、シャノン・ウォーカー(NASA)、フョードル・ユールチキン(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は151日、スコット・ケリー(NASA)、アレクサンダー・カレリ(ロシア)、オレッグ・スクリポチカ(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は38日経過しました。
ロシアの船外活動終了、37Pは大気圏再突入を行い太平洋上に安全に投棄
第25次長期滞在クルーは、科学実験やメンテナンス作業のほか、ロシアの船外活動に向けた準備などを行いました。
11月15日から16日にかけて、ユールチキン、スクリポチカ両宇宙飛行士によるロシアの船外活動が実施されました。今回の船外活動では、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)外部への多目的作業プラットフォームの設置、エレクトロン(酸素生成装置)の排出部周辺の微生物サンプルの採取、材料曝露実験装置の回収などが行われました。
ISSから分離した後、軌道上でロシアの技術試験を行っていたプログレス補給船(37P)は、11月15日に軌道離脱を行い大気圏に再突入し、太平洋上に安全に投棄されました。