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古川宇宙飛行士はアトランティス号の到着に向けた準備などを実施
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「きぼう」にて広報イベントを行う古川宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)
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「デスティニー」(米国実験棟)にて作業を行う古川宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)
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「クエスト」(エアロック)にて船外活動のリハーサルの様子(出典:JAXA/NASA)
国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在中の古川宇宙飛行士は、スペースシャトル・アトランティス号(STS-135ミッション)の到着に向けた準備や、プログレス補給船(43P)に搭載された物資の移送作業、「きぼう」日本実験棟での実験に関する作業、交信イベントの実施などに忙しい日々を過ごしました。
6月22日、古川宇宙飛行士はマイケル・フォッサム宇宙飛行士とともに、アトランティス号がISSにドッキングする前に行う、機体を縦方向に360度回転させるR-Bar・ピッチ・マヌーバ(R-Bar Pitch Maneuver: RPM)時の写真撮影の訓練を行いました。
また、6月23日には、アトランティス号のドッキング期間中にロナルド・ギャレン、フォッサム両宇宙飛行士が行う予定の船外活動のリハーサルに参加しました。リハーサルでは船外活動ユニット(Extravehicular Mobility Unit: EMU)着用の支援、冷却下着に水を通す手順、EMU使用後のメンテナンスなど、様々な手順を確認しました。古川宇宙飛行士はTwitterにて、「無重量環境では地上とは違ったテクニックが必要で、勉強になりました」とリハーサルの感想をツイートしています。
そのほか、古川宇宙飛行士は2回の交信イベントを行いました。6月21日の夜には、熊本県の小学生達と数分間のアマチュア無線による交信を行いました。また、6月23日の夜には、長野県立こども病院の院内学級で学ぶ子供達と衛星回線を使用した交信を行いました。
筑波宇宙センターにて、「きぼう」に関する訓練が再開されました
国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在宇宙飛行士に対する「きぼう」日本実験棟に関する訓練は、JAXAが筑波宇宙センターで行っています。しかし、3月11日に発生した東日本大震災で訓練設備のある建屋も被害を受け、3月に予定されていた訓練は延期せざるを得ない状況となっていました。
その後の復旧作業により、建屋の修理や訓練装置の動作確認が進められ、6月15日に開催された各国代表者による調整会議において、訓練実施に問題が無いことが確認され、6月22日から訓練が再開されました。
再開後第一弾となる訓練には、第32次/第33次長期滞在クルーとしてISS滞在が予定されているユーリ・マレンチェンコ宇宙飛行士(ロシア)が参加しました。今後は、NASA宇宙飛行士やESA宇宙飛行士の訓練も行われます。