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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第492号

2012年7月31日

トピックス

「こうのとり」3号機がISSへ到着! 星出宇宙飛行士らが迎える

ISSへ接近する「こうのとり」3号機(出典:JAXA/NASA)

ISSへ接近する「こうのとり」3号機(出典:JAXA/NASA)

「こうのとり」3号機を把持するため接近するSSRMS(出典:JAXA/NASA)

「こうのとり」3号機を把持するため接近するSSRMS(出典:JAXA/NASA)

SSRMSに把持された「こうのとり」3号機(出典:JAXA/NASA)

SSRMSに把持された「こうのとり」3号機(出典:JAXA/NASA)

SSRMSによりISSへ取り付けられた「こうのとり」3号機(出典:JAXA/NASA)

SSRMSによりISSへ取り付けられた「こうのとり」3号機(出典:JAXA/NASA)

宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)は、7月27日午後9時23分、星出宇宙飛行士ら国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在クルーが操作するISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)により把持され、7月28日午前2時31分、「ハーモニー」(第2結合部)の地球側ポートへの結合を完了しました。

星出宇宙飛行士は、SSRMSによる把持成功後のHTV運用管制チームとの交信で、「ISSの窓から見える『こうのとり』は非常にきれいです」と、JAXAの宇宙飛行士として初めてISSで「こうのとり」を迎えた感想を述べました。そのほか、自身のTwiiterにて「『こうのとり』、捕獲! 日本の技術と誇りの詰まった機体に、ほれぼれ」とツイートしています。

その後、7月28日午後5時23分に「こうのとり」3号機とハーモニー間のハッチが開かれ、星出宇宙飛行士らが補給キャリア与圧部内へ入室しました。

星出宇宙飛行士は、入室後の地上との交信で、「『こうのとり』の船内は、外観と同様にとても美しいです」と笑顔で語りました。その後、サニータ・ウィリアムズ、ジョセフ・アカバ両宇宙飛行士と協力して、補給キャリア与圧部内の搭載品の一部をISS船内に移送する作業を開始しました。

補給キャリア与圧部内の搭載品は、今後、星出宇宙飛行士らにより、順次ISS船内に移送される予定です。補給キャリア与圧部内には水棲生物実験装置(Aquatic Habitat: AQH)小型衛星放出機構(JEM-Small Satellite Orbital Deployer: J-SSOD)および小型衛星が搭載されており、今後、星出宇宙飛行士と地上の実験運用チームが協力して装置の組立て作業や機能確認を行い、メダカを用いた生命科学実験や小型衛星放出技術実証ミッションなどを実施する計画です。

また、8月上旬頃には、補給キャリア非与圧部内に搭載された曝露パレットを「きぼう」船外実験プラットフォームへ移設し、ポート共有実験装置(Multi-mission Consolidated Equipment: MCE)を「きぼう」船外実験プラットフォームに取り付ける作業などが予定されています。


「こうのとり」3号機の把持の様子を見守るHTVフライトディレクタ(出典:JAXA)

「こうのとり」3号機の把持の様子を見守るHTVフライトディレクタ(出典:JAXA)

「こうのとり」3号機の補給キャリア与圧部内に入室した星出宇宙飛行士(出典:JAXA)

「こうのとり」3号機の補給キャリア与圧部内に入室した星出宇宙飛行士(出典:JAXA)

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から1517日経過しました

マランゴニ対流実験、宇宙医学実験支援システムの機能確認などを実施

「きぼう」日本実験棟船内実験室では、流体実験ラックの流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)にて、「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程」実験の第5シリーズを引き続き行っています。

そのほか、7月23日に宇宙医学実験支援システムの機能確認を行いました。

宇宙医学実験支援システムは、軌道上で様々な医学機器から取得した医学実験データを軌道上で一元管理し、その解析情報を軌道上と地上とでモニタできる共通的なプラットフォームシステムです。

星出宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(31S)にて、血圧計、体温計、筋力測定器など新たな医学機器が軌道上に運ばれ、今回の機能確認では、それらの機器を含めた宇宙医学実験支援システムの機能確認を行いました。

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから5002日経過しました

第32次長期滞在クルー

ゲナディ・パダルカ(コマンダー、ロシア)、ジョセフ・アカバ(NASA)、セルゲイ・レヴィン(ロシア)宇宙飛行士のISS滞在は75日、サニータ・ウィリアムズ(NASA)、ユーリ・マレンチェンコ(ロシア)、星出彰彦(JAXA)宇宙飛行士のISS滞在は14日経過しました。

47Pは試験運用成功後にISSから分離、48Pは8月2日に打上げ予定

ISSへ再ドッキングする47P(出典:JAXA/NASA)

ISSへ再ドッキングする47P(出典:JAXA/NASA)

プログレス補給船(47P)は、ロシアの新しいKurs-NA自動ドッキングシステムの試験運用を行うため、7月23日午前5時26分に国際宇宙ステーション(ISS)からいったん分離し、7月29日午前10時01分、ISSへ再ドッキングしました。

47Pは、当初の計画では7月24日に再ドッキングする予定でしたが、47P側のKurs-NA自動ドッキングシステムが正常に起動せず、再ドッキングは延期されました。調査の結果、温度環境がシステムに影響を与えたことが判明し、47P内のヒータをオンにすることで、システムは正常に起動しました。

計画の見直しにより、47Pの再ドッキングは宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)のISS結合後に実施されることになり、7月29日、47Pは無事ISSへ再ドッキングしました。

その後、47Pは7月31日午前6時19分にISSから分離しました。47Pは軌道上でロシアの科学実験や技術試験を行った後、8月中旬頃に大気圏再突入を行う予定です。

プログレス補給船(48P)は、8月2日午前4時35分にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、同日午前10時24分にISSへドッキングする計画です。これは、今後のプログレス補給船ミッションや、将来的には有人のソユーズ宇宙船ミッションにおいて、打上げからISSへのドッキングまでの飛行期間の短縮を目的として実施される試験運用となります。

なお、今回の試験運用は、ISSの運用状況などにより打上げ直前に最終的な実施が判断されます。試験運用を実施しない場合、48Pは、従来通り打上げから約2日後にISSへドッキングする計画となります。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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