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ISS・きぼうウィークリーニュース

ISS・きぼうウィークリーニュース第315号

2008年10月21日

今週のきぼう

「きぼう」船内実験室運用開始から138日経過しました

マランゴニ対流実験、第1シリーズの実験データ取得終了

「きぼう」日本実験棟では、「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程」(代表研究者:諏訪東京理科大学 河村洋教授)の実験が順調に行われ、第1シリーズの実験データ取得が終了しました。

10月15日から16日にかけての実験では、液柱の内部に混入した気泡が柱状となり、内部に空気の柱ができた液柱(二重液柱)が形成されたため、二重液柱内に発生するマランゴニ対流の観測を行いました。また、10月17日には、液柱を意図的に分離させて液滴にし、温度差のある液滴を接触させても融合しない「液滴ベアリング」と呼ばれる現象の観測を行いました。今後、実験セル内部の清掃などを行い、平成21年5月から開始される予定の第2シリーズに向けた準備を行う予定です。

また、「きぼう」では、次の科学実験である「氷結晶成長におけるパターン形成」(代表研究者 :北海道大学 古川義純教授)の実験が11月下旬から開始される予定です。この実験は、熱対流の生じない微小重力環境で氷の結晶成長過程を観察することで、多くの物質の結晶成長の仕組みを理解することにも役立ちます。

「きぼう」ロボットアームの機能確認試験を実施

「きぼう」日本実験棟とロボットアーム(STS-124ミッション時撮影)(提供:NASA)

「きぼう」日本実験棟とロボットアーム(STS-124ミッション時撮影)(提供:NASA)

10月19日、ロボットアームの較正などを行うため、船内保管室外壁のターゲットを船外実験装置に見立ててロボットアームを動かし、ロボットアームの手首カメラの画像からターゲットとの距離を測定する試験を行いました。

ロボットアームは、STS-127(2J/A)ミッションにて、曝露実験装置を船外パレットから船外実験プラットフォームに移設する際に使用します。 ロボットアームの機能に問題がないことを確認するため、 STS-127(2J/A)ミッションの打上げ前までに種々の機能確認試験を行う予定です。

今週の国際宇宙ステーション(ISS)

最初のISS構成要素打上げから3623日経過しました

第18次長期滞在クルーへの作業の引継ぎ進む

ギャリオット氏(右)にISS船内を案内するヴォルコフ(左)、コノネンコ(中央)両宇宙飛行士(提供:NASA)

ギャリオット氏(右)にISS船内を案内するヴォルコフ(左)、コノネンコ(中央)両宇宙飛行士(提供:NASA)

第17次長期滞在クルーであるセルゲイ・ヴォルコフ、オレッグ・コノネンコ両宇宙飛行士のISS滞在は194日経過しました。第18次長期滞在クルーのISS滞在は、マイケル・フィンク、ユーリ・ロンチャコフ両宇宙飛行士は7日、グレゴリー・シャミトフ宇宙飛行士は140日経過しました。

ヴォルコフ、コノネンコ両宇宙飛行士は、ISSに到着したフィンク、ロンチャコフ両宇宙飛行士へ作業の引継ぎを行っています。また、宇宙旅行者のリチャード・ギャリオット氏は、ISS滞在中に使用する個室や通信設備の使用方法についてヴォルコフ宇宙飛行士から説明を受けました。その後、窓から地球の撮影、ISS内のビデオ撮影、アマチュア無線による地上との交信、家族への電話、微小重力下で絵を描いたり、いくつかの宇宙実験などを行っています。ヴォルコフ、コノネンコ両宇宙飛行士およびギャリオット氏は、ソユーズ宇宙船(16S)に搭乗して、10月24日午前9時15分にISSから分離し、同日午後0時36分に帰還する予定です。

インフォメーション

10月25日(土) 「宇宙に一直線!“きぼう”に向けてつくばから」 筑波宇宙センター特別公開

筑波宇宙センター特別公開

筑波宇宙センター特別公開

米国ヒューストンから星出宇宙飛行士による講演や、「きぼう」日本実験棟の最新情報を含むISSの紹介など、楽しいイベントが盛りだくさんです。10月25日(土)はぜひ、筑波宇宙センターにお越し下さい。

なお、特別公開当日は、つくばエクスプレス線「つくば駅」と筑波宇宙センターを結ぶ無料送迎バスを運行いたします。イベント内容や送迎バスについて、詳しい内容は特別公開チラシをご覧ください。

※特に断りの無い限り日付は日本時間です。

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