きぼうトピックス
「きぼう」運用開始から40日経過しました
「きぼう」日本実験棟船内実験室では、実験開始に向けた準備が進められています。7月7日、船内実験室の内部熱制御系(Internal Thermal Control System: ITCS)で、冷却水の水質を検査するためにサンプル採取が行われました。この検査は、冷却水内に含まれる、配管の腐食の原因となる微生物の増加などを確認するためのものです。また、7月7日から8日にかけて、細胞培養実験ラックおよび流体実験ラックの電力ケーブルなどの接続、画像取得処理装置(Image Processing Unit: IPU)の設定などが行われました。
7月11日と16日の船外活動では国際宇宙ステーション(ISS)が一時的に無人となり、「きぼう」の運用を地上からの管制のみで行うことに備えて、7月8日、誤作動を防ぐために船内実験室のシステムラップトップ端末(System Laptop Terminal: SLT)の電源が落とされました。また、地上からの船内実験室内のカメラによる確認などを容易にするため、システムラックや実験ラック、内部照明の電源スイッチがオンの状態であることが確認されました。そして、7月9日に船内保管室および船内実験室のハッチが閉じられました。ハッチが再び開かれるのは7月16日の予定です。
そのほか、地上でも軌道上実験の開始に向けた準備が進んでいます。7月10日には、軌道上で最初に開始されるマランゴニ対流に関する実験の運用シミュレーション訓練を行いました。今後、実験ラックの起動や実験装置の初期検証などを行った後、8月下旬頃から実験が開始されます。第18次長期滞在クルー記者会見
7月9日、ISSの第18次長期滞在に向けた訓練のために来日中の若田宇宙飛行士ら第18次長期滞在クルー3名と、野口宇宙飛行士らバックアップクルー2名の、計5名による記者会見が筑波宇宙センター(TKSC)で行われました。
若田宇宙飛行士は、「過去2回の飛行の経験とこれまでの訓練の成果を生かし、「きぼう」の完成とISS計画の成功に力を尽くしたい」と抱負を語りました。